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相続した土地の売却、親族の立ち退き問題…追い出すことは可能?

【背景】

  • 先月、祖母が亡くなり、その家と土地を売却することになった。
  • 現在は、母の兄とその子供たちがその家に住んでいる。
  • 家と土地の名義は母で、固定資産税も母が支払っている。
  • 兄と子供たちには出て行ってもらいたいと考えている。
  • 兄と子供たちは13年ほど前から祖母の家に住んでおり、それ以前は質問者や母親が住んでいた。

【悩み】

  • 親族を立ち退かせたいが、居住権などの問題で追い出すことが難しいのではないかと不安に感じている。
  • スムーズに売却を進めるために、どのような対応が必要か知りたい。
所有権に基づき立ち退きを要求できます。ただし、状況に応じた対応が必要です。

テーマの基礎知識:不動産の所有権と利用権

不動産(土地や建物)をめぐる問題は、法律用語が飛び交い、複雑に感じられるかもしれません。しかし、基本を理解すれば、何が問題で、どうすれば良いのかが見えてきます。

まず、所有権(しょうゆうけん)について説明します。これは、その不動産を自由に「使用」「収益」「処分」できる権利のことです。
今回のケースでは、お母様がこの家の所有者ですので、原則として、家をどうするか決める権利を持っています。
一方、利用権(りようけん)というものも存在します。これは、他人の不動産を一定の目的で利用できる権利です。
今回のケースでは、お母様の兄とその子供たちが住んでいる状況が、この利用権に該当するかどうかが、問題の焦点となります。

利用権には、賃借権や使用貸借など、いくつかの種類があります。今回のケースでは、兄とその子供たちが家賃を払っているわけではないので、賃借権の可能性は低いです。
使用貸借(無償で貸すこと)という可能性はありますが、13年間も住んでいるという状況から、何らかの権利が発生している可能性も考慮する必要があります。

今回のケースへの直接的な回答:立ち退き要求は可能か

結論から言うと、お母様は所有権に基づき、兄とその子供たちに対して、家の明け渡し(立ち退き)を要求できます。
しかし、スムーズに進めるためには、いくつかの注意点があります。

まず、兄とその子供たちが、家を占有する正当な理由がないか確認する必要があります。
例えば、以前に、祖母や母親との間で、居住に関する特別な合意があったかどうかです。
口約束であっても、場合によっては、彼らに有利な状況を作り出す可能性があります。

次に、立ち退きを求めるための手続きです。
まずは、内容証明郵便で立ち退きを求める通知を送ることが一般的です。
この通知には、立ち退きを求める理由、立ち退きの期限、立ち退きに応じない場合の対応などを明記します。
この内容証明郵便を送ることで、後々、トラブルになった際に、証拠として活用できます。

相手が立ち退きに応じない場合は、最終的には、裁判を起こして、立ち退きを求めることになります。
裁判では、これまでの経緯や、相手が住むことになった理由などを詳しく説明し、判決を仰ぐことになります。

関係する法律や制度:借地借家法と民法

今回のケースに関係する主な法律は、民法借地借家法です。

民法は、財産権や親族関係など、基本的なルールを定めています。
所有権や、使用貸借に関する規定も、民法に定められています。

借地借家法は、借地(土地を借りる)と借家(建物を借りる)に関する特別なルールを定めています。
今回のケースでは、兄とその子供たちが、家を借りているわけではありませんが、状況によっては、借地借家法の考え方が参考になることもあります。
例えば、長期間にわたって居住している場合、借地借家法上の権利が認められる可能性は低いですが、考慮すべき要素の一つにはなります。

誤解されがちなポイントの整理:居住権と立ち退き料

この手の問題で、よく誤解されるポイントを整理しておきましょう。

まず、居住権(きょじゅうけん)という言葉があります。
これは、その家に住み続けることができる権利のことですが、今回のケースでは、兄とその子供たちが、法的に居住権を持っているとは限りません。
もし、何らかの契約に基づき、居住権が発生している場合は、立ち退きが難しくなる可能性があります。

次に、立ち退き料(たちどきりょう)についてです。
立ち退き料は、立ち退きを円滑に進めるために、家主が立ち退く人に支払うお金のことです。
必ず支払わなければならないものではありませんが、交渉の材料として、提示することがあります。
今回のケースでは、兄たちが長期間住んでいることや、住む場所を探すための費用などを考慮して、立ち退き料を検討する余地はあります。

実務的なアドバイスや具体例の紹介:円満解決のために

実際に、立ち退きを求める際には、感情的にならず、冷静に話し合うことが重要です。
円満な解決を目指すために、以下の点を意識しましょう。

  • まずは話し合いから:内容証明郵便を送る前に、直接話し合いを試みるのも良いでしょう。
    相手の事情を理解し、お互いに納得できる解決策を探ることが大切です。
    例えば、「次の引っ越し先を探すための期間を設ける」「引っ越し費用の一部を負担する」といった提案をすることができます。
  • 弁護士への相談:状況が複雑な場合や、相手との話し合いがうまくいかない場合は、弁護士に相談することをお勧めします。
    弁護士は、法律的なアドバイスだけでなく、交渉の代行も行ってくれます。
  • 証拠の収集:話し合いの内容や、これまでの経緯について、記録を残しておきましょう。
    メールや手紙のやり取り、会話の録音なども、証拠として有効です。

具体例として、あるケースでは、所有者が、親族に立ち退きを求めたものの、相手が応じなかったため、弁護士に相談し、最終的に、立ち退き料を支払うことで、円満に解決したという事例があります。
また別のケースでは、所有者が、親族との話し合いを通じて、立ち退きの期限や、引っ越し先のサポートなどを約束し、スムーズに解決したという事例もあります。

専門家に相談すべき場合とその理由:弁護士と不動産鑑定士

以下のような場合は、専門家への相談を検討しましょう。

  • 相手が立ち退きに応じない場合:法的な手続きが必要になる可能性があります。
    弁護士に相談し、適切な対応策を検討しましょう。
  • 複雑な権利関係がある場合:居住権など、権利関係が複雑な場合は、弁護士に相談し、専門的な判断を仰ぎましょう。
  • 立ち退き料の交渉が必要な場合:立ち退き料の相場や、交渉の進め方について、弁護士に相談することができます。
  • 不動産の価値を正確に把握したい場合:不動産鑑定士に依頼し、適正な価格を評価してもらうこともできます。
    特に、売却を検討している場合は、不動産の価値を正確に把握しておくことが重要です。

まとめ:今回の重要ポイントのおさらい

今回のケースでは、お母様は所有権に基づき、兄とその子供たちに対して、立ち退きを求めることができます。

しかし、円満に解決するためには、以下の点に注意が必要です。

  • まずは、相手と冷静に話し合い、状況を把握する。
  • 立ち退きを求める正当な理由を明確にする。
  • 立ち退き料の検討も視野に入れる。
  • 弁護士に相談し、法的なアドバイスを受ける。

これらの点を踏まえ、親族間の感情的な対立を避けつつ、スムーズな解決を目指しましょう。

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