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相続した土地の物納と放棄、財産選択の可否についてわかりやすく解説

【背景】

  • 相続する土地が約800坪あり、まとまっていない複数の土地に分かれている。
  • 土地には資産価値の高いものと低いものが混在している。

【悩み】

  • 相続財産を自由に選択できるのか?(価値の高い土地のみ相続し、低い土地を物納や放棄できるか?)
  • 一旦すべて相続し、その後価値の低い土地を放棄や寄付することは可能か?
  • 自治体や税務署がそれを認めてくれるのか?
相続財産の選択は原則不可。物納や放棄は個別の手続きが必要。専門家への相談を推奨。

相続における土地の物納と放棄:基本のキ

相続が発生した際、故人(被相続人(ひそうぞくにん))の財産(遺産(いさん))は、相続人(そうぞくにん)によって引き継がれます。この遺産の中には、現金、預貯金、不動産(ふどうさん)などの様々なものが含まれます。今回の質問は、相続財産の中に土地が含まれており、その土地の扱いについて、特に「物納(ぶつのう)」と「放棄(ほうき)」という選択肢があるのか、という点に焦点を当てています。

まず、相続における基本的なルールを確認しましょう。相続は、基本的に「包括(ほうかつ)承継」といって、プラスの財産だけでなく、マイナスの財産(借金など)もすべてまとめて引き継ぐことになります。しかし、相続人には、この包括承継を拒否する権利も認められています。それが「相続放棄」です。

今回のケースへの直接的な回答:財産の選択は難しい

今回の質問者さんのように、複数の土地があり、資産価値に差がある場合、価値の高い土地だけ相続し、低い土地を物納や放棄したいと考えるのは自然なことです。しかし、残念ながら、相続財産を自由に選択することは、原則としてできません。

相続は、プラスの財産もマイナスの財産もまとめて引き継ぐのが原則です。特定の財産だけを相続し、他の財産を放棄するということは、基本的にはできません。ただし、例外的に、相続放棄や物納といった制度を利用することで、特定の財産を手放すことは可能です。

関係する法律と制度:相続放棄、物納、寄付

相続に関わる主な法律は「民法(みんぽう)」です。民法では、相続の基本的なルールや、相続放棄、遺産分割(いさんぶんかつ)などの手続きについて定めています。また、税金に関わる部分は「相続税法(そうぞくぜいほう)」で定められています。

今回のケースで重要となる制度は以下の通りです。

  • 相続放棄:相続人は、相続開始を知ってから3ヶ月以内(熟慮期間(じゅくりょきかん))に、家庭裁判所(かていさいばんしょ)に相続放棄の申述(しんじゅつ)をすることで、相続を放棄できます。相続放棄をすると、最初から相続人ではなかったものとみなされます。つまり、プラスの財産もマイナスの財産も一切引き継がないことになります。
  • 物納:相続税の納付が困難な場合、一定の要件を満たせば、相続した財産(主に土地など)で相続税を納めることができます。これを物納といいます。物納できる財産には、優先順位があり、すべての土地が物納できるわけではありません。
  • 寄付:土地を自治体などに寄付することも考えられます。しかし、自治体は、管理費用や固定資産税の負担があるため、すべての土地を受け入れてくれるわけではありません。寄付をするためには、自治体との協議が必要です。

誤解されがちなポイント:相続と土地の扱い

相続に関する誤解として多いのは、「財産は自由に選べる」というものです。先述の通り、相続は包括承継が原則であり、自由に財産を選択できるわけではありません。また、相続放棄は、すべての財産を放棄するものであり、特定の財産だけを放棄することはできません。

物納に関しても、「どんな土地でも物納できる」という誤解があります。実際には、物納できる土地には、様々な条件があり、すべての土地が物納の対象になるわけではありません。また、物納するためには、税務署(ぜいむしょ)との綿密な協議が必要です。

さらに、土地の寄付も、必ずしも受け入れられるわけではありません。自治体は、管理費用や固定資産税の負担を考慮し、受け入れの可否を決定します。

実務的なアドバイス:具体的な手続きと注意点

今回のケースでは、まず、相続財産全体を把握し、それぞれの財産の価値を評価することが重要です。その上で、相続放棄、物納、寄付のそれぞれの選択肢について検討します。

  • 相続放棄:相続放棄をする場合は、相続開始を知ってから3ヶ月以内に、家庭裁判所に申述する必要があります。この期間を過ぎると、相続放棄はできなくなります。
  • 物納:物納を検討する場合は、相続税の申告期限までに、税務署に物納の申請を行う必要があります。物納できる財産には、様々な条件があり、事前に税務署と相談することが重要です。
  • 寄付:土地を寄付する場合は、自治体との協議が必要です。自治体の担当窓口に相談し、寄付の条件や手続きを確認します。

これらの手続きは、専門的な知識が必要となる場合が多く、書類の作成や提出にも手間がかかります。専門家(弁護士(べんごし)や税理士(ぜいりし)など)に相談することをお勧めします。

専門家に相談すべき場合とその理由:的確なアドバイスを

今回のケースでは、以下のような場合に専門家への相談を検討しましょう。

  • 相続財産が複雑である場合:土地の評価や、相続税の計算が難しい場合。
  • 相続人同士で意見が対立している場合:遺産分割協議がまとまらない可能性がある場合。
  • 相続放棄や物納を検討している場合:手続きが複雑であり、専門的な知識が必要となるため。
  • 土地の寄付を検討している場合:自治体との交渉が必要となるため。

弁護士は、相続に関する法的な問題について、的確なアドバイスをしてくれます。税理士は、相続税の計算や申告について、専門的な知識を持っています。不動産鑑定士(ふどうさんかんていし)は、土地の評価について、専門的な知見を持っています。それぞれの専門家と連携して、最適な解決策を見つけることが重要です。

まとめ:今回の重要ポイントのおさらい

今回の質問のポイントをまとめます。

  • 相続財産を自由に選択することは、原則としてできません。
  • 相続放棄は、すべての財産を放棄する手続きです。
  • 物納は、相続税の納付が困難な場合に利用できる制度ですが、様々な条件があります。
  • 土地の寄付は、自治体との協議が必要です。
  • 相続に関する手続きは複雑であり、専門家への相談が有効です。

相続の問題は、個々の状況によって最適な解決策が異なります。専門家のアドバイスを受けながら、ご自身の状況に合った方法を選択することが重要です。

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