相続したRC住宅の固定資産税減額方法：築47年老朽物件の税負担軽減策

１．固定資産税の仕組みと算出方法

固定資産税は、土地や家屋などの固定資産を所有している人が、毎年1回支払う税金です。 家屋の固定資産税額は、主に「家屋の評価額」と「税率」によって決まります。

家屋の評価額は、建物の構造、築年数、面積、所在地などの要素を考慮して算出されます（路線価方式や基準価額方式など）。築年数が古くなると、建物の減価償却（建物が経年劣化によって価値が減少していくこと）が考慮され、評価額は下がります。しかし、鉄筋コンクリート造（RC造）は木造に比べて耐久性が高いため、減価償却の割合は小さくなります。そのため、築年数が経過しても、評価額が思ったより高く残ってしまう場合があります。税率は、市町村によって異なります。

２．固定資産税減額の可能性を探る

質問者さんのケースでは、築47年の鉄筋コンクリート住宅の固定資産税が高額であることが問題です。減額するには、以下の方法が考えられます。

３．固定資産税の減額申請

まず、お住まいの市町村の税務課に、固定資産税の評価額の見直しを申請してみましょう。 建物の老朽化や、周辺の相場との乖離（実際の価格と評価額のずれ）などを理由に、評価額の減額を請求できます。 申請には、建物の状況を証明する写真や、必要に応じて専門家による鑑定書などを提出する必要があるかもしれません。

４．固定資産税の軽減措置

多くの自治体では、高齢者や障害者など、一定の条件を満たす世帯に対して、固定資産税の軽減措置を設けています。 質問者さんの状況がこれらの条件に該当するかどうか、お住まいの市町村の税務課に確認してみましょう。

５．固定資産税の誤りを指摘する

固定資産税の計算に誤りがないか確認することも重要です。 評価額の算出方法や、適用されている税率に誤りがないか、税務課に問い合わせてみましょう。

６．売却以外の選択肢

売却が難しいとのことですが、他に選択肢がないか検討してみましょう。例えば、賃貸に出すことで、固定資産税の一部を家賃収入で賄うことができます。 ただし、管理費用なども考慮する必要があります。

７．専門家への相談

固定資産税の減額は、法律や手続きが複雑なため、税理士などの専門家に相談することをお勧めします。専門家は、個々の状況に合わせた最適な減額方法を提案してくれます。特に、評価額の見直し申請や、軽減措置の適用など、手続きが複雑な場合は、専門家のサポートが不可欠です。

８．まとめ：多角的なアプローチで税負担軽減を

築年数の古いRC住宅の固定資産税は、高額になりがちです。減額するには、市町村への減額申請、軽減措置の活用、評価額の再計算の確認、専門家への相談など、複数の方法を検討する必要があります。 それぞれの方法のメリット・デメリットを理解し、ご自身の状況に最適な方法を選択することが重要です。 まずは、お住まいの市町村の税務課に相談し、情報収集から始めましょう。