相続する不動産の価値を知りたい！鑑定依頼は大丈夫？５人相続人の場合の注意点

相続不動産の価値を知るための鑑定依頼について

不動産鑑定の基礎知識

不動産の価値を専門的に評価することを「不動産鑑定」といいます。 不動産の売買価格を決定したり、相続税の申告をしたりする際に必要となることがあります。 鑑定は、専門的な知識と経験を持つ「不動産鑑定士」（国家資格）が行います。 不動産鑑定士は、物件の所在地、築年数、面積、設備、周辺環境など様々な要素を考慮して、客観的な評価額を算出します。 評価方法はいくつかあり、取引事例比較法（過去の類似物件の取引価格を参考に評価する方法）、収益還元法（物件から得られる収益を元に評価する方法）、原価法（建物の建設費用を元に評価する方法）などがあります。

売却予定がない場合でも鑑定依頼は可能か？

はい、可能です。 売却予定がなくても、相続税の算定、相続財産分割協議、自己の財産把握など、様々な理由で不動産の価値を知りたいと考えることは十分にあり得ます。 鑑定会社は、依頼者の目的を聞いてから鑑定を行いますので、売却予定の有無は直接的な問題ではありません。

鑑定会社は依頼を嫌がったり、しつこく営業してきたりするのか？

一般的に、信頼できる不動産鑑定会社は、依頼を嫌がることはありません。 ただし、中には売却を前提とした営業を行う会社もあるかもしれません。 依頼する際には、事前に会社の評判やサービス内容をよく確認し、契約内容をしっかりと確認することが重要です。 しつこい営業をされるのを避けるには、依頼前に明確に「売却は考えていない」と伝えることが有効です。

不動産鑑定士と不動産会社、どちらに依頼すべきか？

不動産の鑑定を依頼するなら、不動産鑑定士に依頼することをお勧めします。 不動産会社の中には、鑑定業務も行っているところもありますが、不動産鑑定士は国家資格を持つ専門家です。 客観的で正確な鑑定を行うための専門知識と経験を有しており、より信頼性の高い評価を得ることができます。 不動産会社は、売買仲介を主な業務とするため、鑑定結果に営業的な意図が混じる可能性も否定できません。

鑑定依頼時の注意点

* 複数の鑑定会社に見積もりを依頼し、比較検討しましょう。
* 鑑定方法や費用、納期などを明確に確認しましょう。
* 契約書の内容をしっかり理解し、納得してから契約しましょう。
* 鑑定結果に疑問点があれば、遠慮なく質問しましょう。

専門家に相談すべき場合

相続に関する問題は複雑で、法律的な知識や専門的な判断が必要となるケースが多くあります。 相続財産の価値の算定、相続税の申告、相続手続き全般など、少しでも不安があれば、弁護士や税理士などの専門家に相談することをお勧めします。 特に、相続人が複数いる場合、遺産分割協議が複雑になる可能性が高いため、専門家のサポートは非常に重要です。

まとめ

売却予定がなくても、相続する不動産の価値を知っておくことは、将来のトラブルを未然に防ぐ上で非常に重要です。 不動産鑑定士に依頼することで、客観的で正確な評価を得ることができ、相続に関する様々な問題に対処する上で役立ちます。 依頼する際には、複数の会社に見積もりを依頼し、契約内容をしっかり確認するなど、注意深く進めることが大切です。 専門家のアドバイスを受けることも検討しましょう。