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相続で不利な立場?精神障害者と兄弟の相続争い、遺留分と妥協点を探る

【背景】
* 母の病気により、近いうちに相続が発生する見込みです。
* 父は既に他界しており、相続人は私と弟の二人です。
* 母は「二人仲良く折半」という遺言書を残していますが、弟がそれに反対しています。
* 私は30年来精神科に通院しており、精神障害3級です。ずっと実家で両親と同居し、年収は100万円前後です。
* 弟は結婚後実家を出ており、家を建てて自立した生活を送っています。
* 弟は若い頃の大怪我により障害6級または7級の障害者です。

【悩み】
弟は、私の精神障害や経済状況を理由に、母の相続財産の大部分を自分が相続すべきだと主張しています。私は遺留分(相続人が最低限受け取れる相続分)だけで我慢すべきか、それともそれ以上の相続分を主張できるのか、また、主張できる場合、どの程度の割合が妥当なのか悩んでいます。

遺留分は確保しつつ、状況に応じて交渉を試みるべきです。

回答と解説

テーマの基礎知識:相続と遺留分

相続とは、人が亡くなった際に、その人の財産が相続人に引き継がれることです。相続人は、法律で定められた範囲で、被相続人(亡くなった人)の財産を相続します。

日本の法律では、相続人が最低限受け取れる相続分として「遺留分」が定められています。遺留分は、相続人が生活していくために必要な最低限の財産を確保するための制度です。遺留分の割合は、相続人の状況によって異なります。例えば、配偶者と子が相続人の場合は、配偶者は相続財産の2分の1、子は相続財産の2分の1を遺留分として受け取ることができます。

今回のケースでは、質問者様と弟の2人が相続人です。兄弟姉妹だけの相続の場合、遺留分は相続財産の3分の1です。つまり、質問者様と弟はそれぞれ相続財産の3分の1を最低限受け取ることができます。

今回のケースへの直接的な回答

弟さんの主張は、倫理的に問題がある部分があります。精神疾患や経済状況を理由に相続を不当に制限することは、公平な相続とは言い難いため、質問者様は遺留分を主張する権利があります。しかし、法的な争いを避け、円満な解決を目指すことも重要です。

関係する法律や制度

民法(日本の私法の基本法)第900条以下に相続に関する規定があり、遺留分に関する規定も含まれています。

誤解されがちなポイントの整理

* **精神障害と相続:** 精神障害の有無は、相続の権利に直接影響しません。遺留分は、障害の有無に関わらず、相続人に保障された権利です。
* **経済状況と相続:** 経済状況も、相続の権利に直接影響しません。遺留分は、経済状況に関わらず、相続人に保障された権利です。
* **介護の有無と相続:** 介護の有無は、相続の権利に直接影響しません。ただし、長年の介護によって生じた精神的・肉体的負担は、相続の際に考慮される可能性があります。これは、裁判になった場合、弁護士が主張する材料となる可能性があります。

実務的なアドバイスや具体例の紹介

まずは、弟さんと話し合い、お互いの主張を理解し合うことから始めましょう。話し合いが難航する場合は、弁護士や司法書士などの専門家に相談することをお勧めします。専門家は、法律に基づいた適切なアドバイスを行い、交渉をサポートしてくれます。

例えば、弟さんが相続財産の大部分を希望する理由を詳しく聞き、質問者様の状況を説明することで、合意点を見出すことができるかもしれません。具体的な解決策としては、遺産分割協議(相続人同士で遺産の分け方を決める協議)を行い、遺産を現金や不動産など、具体的な形で分割する方法があります。

専門家に相談すべき場合とその理由

話し合いがうまくいかない場合、または、法律的な知識が不足していると感じた場合は、弁護士や司法書士に相談することを強くお勧めします。専門家は、法律に基づいた適切なアドバイスを行い、交渉や裁判手続きをサポートしてくれます。特に、弟さんが強硬な態度を崩さない場合や、相続財産に高額な不動産が含まれる場合は、専門家の介入が不可欠です。

まとめ(今回の重要ポイントのおさらい)

* 遺留分は、相続人が最低限受け取れる相続分です。質問者様は遺留分を主張する権利があります。
* 弟さんの主張は倫理的に問題がある部分がありますが、まずは話し合いによる解決を目指しましょう。
* 話し合いが難航する場合は、弁護士や司法書士などの専門家に相談することをお勧めします。

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