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相続で共有名義のアパート家賃、8年間独占!私の権利分を取り戻す方法

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母が勝手に家賃を独占しているのは、法律的に問題ないのでしょうか?私の持ち分にあたる家賃を取り戻すには、どうすれば良いのでしょうか?具体的な方法を教えてください。
相続とは、亡くなった人の財産(遺産)が、法律で定められた相続人に引き継がれることです。アパートのような不動産も遺産に含まれます。共有名義とは、複数の所有者が同じ不動産を共有する状態を指します。この場合、所有権は各相続人の持ち分に応じて分割されます。例えば、相続人が二人で、それぞれが遺産の50%を相続する場合は、アパートの所有権も50%ずつになります。
お母様は、あなたの承諾を得ずに8年間も家賃を独占しておられる状態です。これは、あなたの共有持分(所有権の一部)を侵害する行為にあたります。そのため、あなたは、お母様に対して、あなたの持分相当の家賃の支払いを請求する権利があります。この請求は、話し合いで解決できるのが理想ですが、話し合いがまとまらない場合は、裁判(民事訴訟)を起こすことで解決を図ることができます。
この問題には、民法が大きく関わってきます。特に、民法第249条(共有物の管理)や民法第250条(共有物の使用収益)が重要です。これらの条文は、共有物の管理や使用・収益について定めており、共有者の間の合意がなければ、一方的な使用・収益は認められないとされています。お母様の行為は、これらの条文に違反している可能性が高いです。
8年間も黙認していたから、もう権利主張できないのでは?と考える方もいるかもしれません。しかし、これは必ずしも正しくありません。時効(権利を行使できる期間が過ぎること)には、一定の要件が必要です。単に黙認していただけでは、時効が成立するとは限りません。ただし、時効の成立要件については、専門家(弁護士)に確認する必要があります。
まずは、お母様と話し合い、家賃の支払いを求めることが重要です。話し合いがうまくいかない場合は、内容証明郵便(証拠として残る書面)で請求内容を伝えましょう。それでも解決しない場合は、弁護士に相談し、裁判による解決を検討する必要があります。裁判では、家賃の支払いの他に、過去の未払い家賃の請求も可能です。裁判費用は、勝訴した場合、相手方に請求できる可能性もあります。
お母様との話し合いが難航したり、裁判を検討する必要が出てきた場合は、弁護士に相談することが強く推奨されます。弁護士は、法律の専門家として、あなたの権利を守り、最適な解決策を提案してくれます。特に、時効の問題や裁判手続きなど、専門的な知識が必要な場面では、弁護士の助けが不可欠です。
相続における共有名義の不動産の管理は、複雑な問題を含む場合があります。あなたの権利を守るためには、積極的に行動することが重要です。まずは、お母様と話し合い、それでも解決しない場合は、弁護士に相談し、適切な法的措置を講じることを検討しましょう。放置すればするほど、解決が難しくなる可能性があります。早めの行動が、あなたの権利を守るために不可欠です。
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