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相続で困ってます!不動産と現金の分け方、法定相続の落とし穴
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おすすめ3社をチェック相続とは、亡くなった方(被相続人)の財産(遺産)が、法律で定められた相続人(配偶者、子、親など)に引き継がれることです。 相続の方法は大きく分けて2つあります。一つ目は「法定相続」、もう一つは「遺言」です。
今回の質問では遺言がない場合の「法定相続」が前提となっています。法定相続では、民法で定められた相続分(相続人が何人いるか、どのような関係にあるかによって決まります)に従って、遺産が相続人に分割されます。 例えば、配偶者と子が二人いる場合、配偶者は2分の1、子供はそれぞれ4分の1ずつ相続することになります。
法定相続分は、遺産全体の価値を等分するものではなく、遺産の種類にかかわらず、相続人の数と相続順位によって決まります。そのため、不動産をAさん、現金はBさんが相続するといった、遺産の種類ごとに分割する方法は、法定相続分だけで実現するのは難しいです。
しかし、相続人全員が合意すれば、法定相続分とは異なる方法で遺産を分割することができます。これが「遺産分割協議」です。遺産分割協議は、相続人全員で話し合い、不動産を誰かが相続し、その代わりに現金などを他の相続人が受け取るといった、柔軟な分割方法を決定できます。
遺産分割に関する法律は、主に民法(特に第900条以降)に規定されています。この法律では、遺産分割協議の有効性や、協議がまとまらない場合の裁判手続きなどが定められています。 遺産分割協議は、書面で作成することが推奨されます。
法定相続分は、あくまでも「原則」です。遺産分割協議によって、相続人全員の合意があれば、法定相続分と異なる割合で遺産を分割することができます。 「法定相続分通りにしか分けられない」という誤解は、多くの相続トラブルの原因となります。
遺産分割協議は、相続人同士の感情や、遺産の価値評価、税金の問題など、複雑な要素が絡み合います。 特に、高額な不動産や複雑な財産が含まれる場合は、弁護士や税理士などの専門家に相談することが重要です。専門家は、相続手続き全般をスムーズに進めるための適切なアドバイスとサポートを提供してくれます。
以下のような場合は、専門家への相談を強くお勧めします。
法定相続は、遺産の分割方法の原則を示すものであり、必ずしもその通りに分割しなければならないわけではありません。遺産分割協議を活用することで、相続人全員の合意に基づいた柔軟な分割が可能となります。 しかし、複雑なケースでは、専門家のサポートを受けることが、円滑な相続手続きを進める上で非常に重要です。 相続問題に直面した際は、早めの相談を心がけましょう。
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