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相続で困ってます!賃貸マンションの共有とローン、相続分与の落としどころは?

【背景】
* 母名義の土地に、複数人の所有区分の賃貸マンションが建っています。
* 母が亡くなり、父は既に亡くなっています。相続人は姉(私)と弟2人です。
* 建物の所有区分は、1~4階が姉、5~6階が母、7階が弟となっています。
* 建設費の債務者は、1~6階が姉、7階が弟で、連帯保証人には母とそれぞれがお互いにになっています。
* 相続分与は、土地1/3、5~6階を1/3ずつとなっています。

【悩み】
弟2人は、土地と5~6階分の金銭を要求していますが、私にはその蓄えがありません。さらに、ビル収入の1/3ずつを要求されていますが、ローン返済が残っており、ビル収入の4/5を返済に充てているため、分配したら返済が滞ってしまいます。弟たちは、建設費返済は姉の債務であり相続には関係ないと主張しています。ローン完済(7年後)後であれば、弟たちの要求に応えるか、土地・ビルを一括売却して分配することも可能ですが、現状では要求に応えるのは困難です。どのような主張ができ、良い落としどころがあるのか知りたいです。

相続財産の共有と債務の整理、分割方法を協議し、合意形成を目指しましょう。

相続財産の範囲と債務の整理

まず、相続財産には、母名義の土地と建物の各区分所有権が含まれます。 しかし、同時に姉と弟には、マンション建設に伴う債務(ローン)があります。 相続においては、遺産(プラスの財産)だけでなく、債務(マイナスの財産)も相続されます(民法890条)。 弟たちが「建設費返済は姉の債務だから相続には関係ない」という主張は、法的に正しくありません。連帯保証人になっているため、姉と弟は、それぞれの負担割合に応じて、債務を負うことになります。

相続分与における各人の権利と義務

相続分は、法定相続分(民法900条)に基づいて決定されます。 今回のケースでは、姉と弟2人の3人で相続するので、原則として各1/3ずつとなります。しかし、土地と建物の所有割合が均等ではないため、単純な1/3ずつでの分割は難しいでしょう。 5階と6階は母名義でしたが、相続によって姉が相続することになります。弟たちは、土地と5,6階分の金銭を要求しているのは、この相続分を金銭で換算して受け取ろうとしていると考えられます。

債務の負担割合と相続税

姉と弟は連帯保証人であるため、債務の負担割合は、それぞれの債務額(1~6階と7階)に応じて決定されます。 相続税(相続税法)の申告・納付も必要です。 相続財産の評価額から債務を控除した上で、相続税が計算されます。 相続税の申告・納税は、相続開始後10ヶ月以内に行う必要があります。

誤解されがちなポイント:建設費と相続の関係

弟たちの主張のように、建設費は相続に関係ないという考え方は誤りです。 建設費は、相続財産である建物の取得にかかった費用であり、その債務は相続財産の一部として相続されます。 連帯保証人の関係は、債務の連帯責任を意味し、債権者(銀行など)に対して、姉と弟は個別に返済義務を負います。

実務的なアドバイス:協議と専門家への相談

現状では、弟たちの要求に応えることが難しい状況です。 まずは、姉と弟で話し合い、相続財産の分割方法を協議することが重要です。 話し合いがまとまらない場合は、弁護士や司法書士などの専門家に相談することをお勧めします。 専門家は、相続手続き、債務の整理、分割方法について適切なアドバイスをしてくれます。 また、遺産分割協議書を作成することで、合意内容を明確化し、後のトラブルを防ぐことができます。

専門家に相談すべき場合

話し合いが難航したり、相続財産の評価や債務の処理に複雑な問題がある場合、専門家の助けが必要になります。 特に、高額な不動産や複雑な債務がある場合、専門家のアドバイスなしに判断するのは危険です。 弁護士や司法書士は、法律的な観点から適切なアドバイスを行い、必要に応じて裁判手続きなどのサポートもしてくれます。

まとめ:協議と専門家への相談が重要

今回のケースでは、相続財産の分割と債務の処理が複雑に絡み合っています。 姉と弟で話し合い、合意形成を目指しましょう。 しかし、話し合いが難航する場合は、弁護士や司法書士などの専門家に相談し、適切なアドバイスを受けることが重要です。 専門家の力を借りることで、スムーズな相続手続きを進め、将来的なトラブルを回避できます。 早めの相談が、円満な相続解決につながります。

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