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相続で揉めた!生前贈与と土地の分筆、売却できない!兄弟間の争いの解決策はあるのか?

【背景】
* 私たち兄弟2人は、亡くなった父親の遺産分割について、長兄を相手取り家庭裁判所で調停を行いました。
* 調停中、長兄が生前に8000万円相当の不動産贈与を受けていたことが判明しました。
* 残された遺産は、土地300坪と建物(4000万円相当)でした。
* 長兄は父親と長年同居していたため、土地120坪を相続したいと申し出て、2000万円を支払うことを提案しました。
* 私たちは長兄の提案を受け入れましたが、調停成立直前に長兄が不調を申し立て、裁判所の審判により土地が分筆されました。(土地A:180坪、土地B:120坪)
* 土地Aを売却しようとしましたが、長兄所有の土地(40年間道路として使用)を通らないと建物が建てられないため、長兄の承諾が必要で売却が困難になっています。

【悩み】
長兄は生前多額の贈与を受けているにも関わらず、土地の売却を妨害しているように感じます。遺留分減殺請求も放棄しており、他に闘う手段はあるのでしょうか? このままでは土地Aを売却できず、困っています。

土地の売却妨害は、民事訴訟で解決できる可能性があります。

相続と生前贈与の基礎知識

相続とは、被相続人(亡くなった人)の財産が、相続人(法律上の相続権を持つ人)に引き継がれることです。 相続財産には、不動産、預金、有価証券など、あらゆる財産が含まれます。生前贈与とは、相続人が亡くなる前に、財産を贈与(無償で譲渡すること)することです。相続開始(被相続人が死亡した時点)からさかのぼって1年以内の贈与は、相続財産に算入されます(相続税の計算上)。今回のケースでは、長兄への生前贈与が、遺産分割に大きな影響を与えています。

今回のケースへの直接的な回答

長兄の土地を通らなければ土地Aを売却できない状況は、土地Aの利用を著しく制限していると言えます。これは、長兄による「権利の濫用」(自分の権利を、社会通念上許容される範囲を超えて行使すること)にあたる可能性があります。 長兄の行為によって、あなたが経済的な損害を受けているのであれば、民事訴訟(民事裁判のこと。金銭の支払いや、権利の確認などを求める訴訟)を起こし、損害賠償請求や、土地の通行権(他人の土地を通る権利)の確保を求めることができます。

関係する法律や制度

このケースでは、民法(私人間の権利義務を定めた法律)が関係します。特に、所有権(物事を自由に支配する権利)と、権利の濫用、不当利得(正当な理由なく利益を得ること)に関する規定が重要になります。 また、土地の通行権については、民法や判例(裁判所の判決)に基づいて判断されます。

誤解されがちなポイントの整理

遺留分減殺請求を放棄したからといって、長兄の行為が正当化されるわけではありません。遺留分減殺請求は、相続人が最低限保障されるべき相続分(遺留分)を確保するための権利です。放棄したとしても、長兄の権利の濫用や、不当な行為に対して法的措置を取れないわけではありません。

実務的なアドバイスや具体例の紹介

まず、弁護士に相談して、あなたの権利を明確にすることが重要です。弁護士は、あなたの状況を詳しく聞き取り、最適な解決策を提案してくれます。 具体的には、損害賠償請求、通行権の確保を求める訴訟、あるいは長兄との交渉の代理などを依頼できます。 証拠となる書類(調停記録、土地の図面など)を整理し、弁護士に提供することで、より効果的な対応が可能になります。

専門家に相談すべき場合とその理由

土地の売却問題、相続問題、民事訴訟は、法律の専門知識が必要な複雑な問題です。 自分で解決しようとすると、かえって事態を悪化させる可能性があります。 弁護士に相談することで、法的リスクを最小限に抑え、最適な解決策を見つけることができます。特に、長兄との交渉が難航している場合や、訴訟を検討している場合は、弁護士の助言が不可欠です。

まとめ(今回の重要ポイントのおさらい)

長兄の行為が権利の濫用にあたる可能性があり、民事訴訟で解決できる可能性があります。 弁護士に相談し、損害賠償請求や通行権の確保などを検討しましょう。 自分で解決しようとせず、専門家の力を借りることが重要です。 早めの行動が、問題解決への近道となります。 証拠となる書類を整理し、弁護士に相談することをお勧めします。

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