相続で揉めた！空き家と預貯金、子世代への相続は？兄弟間の話し合いがつかない場合の対処法

相続の基本知識：誰が相続人になるの？

相続とは、亡くなった人の財産（預貯金、不動産、有価証券など）が、法律に基づいて相続人に引き継がれることです。相続人は、民法（日本の法律）で定められています。

まず、一番近い親族である「法定相続人」が相続権を持ちます。 配偶者、子、父母などが該当します。質問者様のケースでは、父親に子供がいないため、兄弟が第一順位の法定相続人となります。

もし、兄弟にも子がいない場合、さらにその兄弟の親（質問者様の祖父母）が相続人となります。このように、民法では相続人の順位が決められており、順番に相続権が移っていきます。これを「代襲相続（だいしゅうそうぞく）」と言います。

今回のケースへの回答：兄弟間で合意できない場合

兄弟間で相続の分け方について合意できない場合、家庭裁判所に遺産分割協議（いさんぶんかつきょうぎ）の調停を申し立てることができます。調停とは、裁判官が仲介に入り、話し合いを進める制度です。

調停が不成立の場合は、裁判（審判）になります。裁判では、裁判官が相続財産の分割方法を決定します。この場合、裁判費用（弁護士費用を含む）がかかります。

関係する法律：民法

相続に関する法律は、主に民法が定めています。民法には、相続人の順位、相続分の割合、遺産分割の方法などが詳しく規定されています。 特に、第900条以降の相続に関する規定は重要です。

誤解されがちなポイント：代襲相続について

代襲相続は、相続人が相続開始前に死亡している場合に、その相続人の子などが相続権を代わりに持つ制度です。質問者様のケースでは、父親に子供がいないため、兄弟が第一順位の相続人となり、兄弟が亡くなっている場合は、その子の代襲相続が発生する可能性があります。

しかし、兄弟が全員存命で、相続について合意できない場合、兄弟の子供に相続が直接移るわけではありません。まずは兄弟間で相続を解決する必要があります。

実務的なアドバイス：専門家への相談

相続は複雑な手続きが多く、トラブルになりやすいものです。弁護士や司法書士などの専門家に相談することで、スムーズな相続手続きを進めることができます。特に、遺産分割協議が難航する場合は、専門家のアドバイスが不可欠です。

専門家は、法律に基づいた適切なアドバイスをくれます。また、裁判になった場合も、専門家のサポートがあれば、有利に進めることができます。

専門家に相談すべき場合

* 兄弟間で相続の分け方について全く合意できない場合
* 相続財産に高額な不動産や複雑な財産が含まれている場合
* 相続税の申告が必要な場合
* 相続に関する法律に詳しくない場合

まとめ：相続は専門家に相談しよう

相続は、法律や手続きが複雑で、感情的な問題も絡みやすいものです。兄弟間で話し合いがまとまらない場合は、早期に弁護士や司法書士などの専門家に相談することが重要です。専門家の適切なアドバイスを受けることで、トラブルを回避し、円滑な相続手続きを進めることができます。 代襲相続の概念を理解し、自分の権利をしっかり守るためにも、専門家の力を借りましょう。