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相続で揉める!実家の古家と土地、母と子の相続争い解決策

【背景】
* 父が亡くなり、母と兄、私(質問者)の3人が相続人となりました。
* 相続財産は、父母が居住していた古家と土地、預金です。土地の時価と預金の総額はほぼ同額です。
* 兄は、母を有料老人ホームに入居させ、自分が古家と土地を相続したいと考えています。足りない分は代償分割で母に金銭を支払うことを提案しています。
* 母は、今の家に住み続けたいと考えており、兄の提案に反対しています。

【悩み】
兄と母の主張が対立しており、相続の合意形成ができません。一般的にどちらの主張が認められるのか、他に解決策はあるのか知りたいです。遺言書はありません。

代償分割による解決が一般的ですが、母の意向も尊重すべきです。

相続の基礎知識:法定相続と代償分割

相続とは、被相続人(亡くなった人)の財産が、相続人(法律で定められた相続権を持つ人)に引き継がれることです。今回のケースでは、父が被相続人、母と兄と質問者さんが相続人です。相続人の法定相続分は、民法で定められており、配偶者と子が相続人の場合は、配偶者が2分の1、子が2分の1を相続します。ただし、子が複数いる場合は、その数で2分の1を分割します。

代償分割とは、相続財産を現物で分割するのではなく、一部の相続人が他の相続人に金銭を支払うことで、相続財産の分け方を調整する方法です。例えば、兄が古家と土地を相続したい場合、母と質問者さんの法定相続分に相当する金額を支払うことで、古家と土地を単独で相続することができます。

今回のケースへの回答:母の意向も尊重

兄の主張は、代償分割によって相続を解決しようとするものです。これは法律上認められる方法です。しかし、母の意向を無視して一方的に決めつけるのは、倫理的に問題があります。母が住み慣れた家を離れることに強い抵抗感を持つのは当然です。

関係する法律:民法

このケースでは、民法の相続に関する規定が適用されます。特に、法定相続分、代償分割、遺留分(一定の相続人が最低限相続できる割合)などが重要になります。遺留分は、配偶者と子がいる場合、配偶者は相続財産の4分の1、子は相続財産の2分の1を最低限相続できます。

誤解されがちなポイント:母の意向

「相続財産は共有財産だから、全員の同意が必要」という考え方は、必ずしも正しくありません。相続財産は、相続開始によって相続人の共有となりますが、共有状態にあるからといって、全員の同意なしに処分できないわけではありません。ただし、母が住み続けたいと強く主張する場合は、その意向を尊重する必要があります。

実務的なアドバイス:話し合いと調停

まず、家族間で話し合い、お互いの意見を理解し合うことが重要です。話し合いがまとまらない場合は、家庭裁判所の調停を利用するのも一つの方法です。調停委員の助けを借りながら、円満な解決を目指せます。調停が不成立の場合は、裁判という手段も残されています。

専門家に相談すべき場合:合意形成が困難な場合

家族間で話し合いが全くまとまらず、調停も不成立となった場合は、弁護士や司法書士に相談することをお勧めします。専門家は、法律に基づいた適切なアドバイスを行い、相続手続きをスムーズに進めるサポートをしてくれます。

まとめ:話し合いと柔軟な対応が大切

相続問題は、感情的な問題が絡みやすく、複雑になるケースが多いです。今回のケースでは、兄の代償分割案は法律上可能ですが、母の意向を尊重し、話し合いによって合意形成を目指すことが重要です。話し合いが難航する場合は、専門家の力を借りることも検討しましょう。 柔軟な対応と、お互いの理解が、円満な相続を実現する鍵となります。

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