• Q&A
  • 相続で揉める?共有名義土地の売却方法と注意点|母の持分相続と兄弟間の合意形成

共有持分についてお困りですか?

おすすめ3社をチェック

相続で揉める?共有名義土地の売却方法と注意点|母の持分相続と兄弟間の合意形成

【背景】
* 母と私で3/4と1/4の割合で共有名義になっている土地があります。
* 母が亡くなり、母の持分を私と兄弟2人で相続することになりました。
* 分割相続について兄弟間で意見が合わず、協議が難航しています。
* そのため、土地を売却して相続問題を解決したいと考えています。

【悩み】
母の持分を相続した後、他の兄弟の承諾を得ずに、自分の持分だけで土地を売却できるのか、それとも土地全体の売却には全員の承諾が必要なのかが分かりません。また、売却できる場合、どの範囲の持分まで売却できるのかを知りたいです。

兄弟全員の同意が必要です。単独での売却は困難です。

回答と解説

テーマの基礎知識(定義や前提の説明)

まず、共有名義とは、複数の所有者が一つの不動産を共有する状態を指します(例:Aさんが1/2、Bさんが1/2で所有)。 今回のケースでは、質問者様とご母様が共有名義で土地を所有しており、ご母様の亡き後、相続によって質問者様と兄弟でその所有権を共有することになります。

相続とは、被相続人(亡くなった人)の財産が、相続人(法律で定められた相続権を持つ人)に引き継がれることです。相続財産には、土地・建物などの不動産だけでなく、預金や株式なども含まれます。相続は、法定相続分(法律で決められた相続割合)に基づいて行われますが、相続人同士で遺産分割協議を行い、相続割合を変更することも可能です。

今回のケースへの直接的な回答

質問者様は、ご自身の持分(1/4)に加え、相続によって得る母の持分(3/4のうちの1/3)を売却したいと考えているようです。しかし、他の兄弟の承諾なしに土地を売却することは、原則としてできません。 共有不動産の売却には、共有者全員の同意が必要となるからです。

関係する法律や制度がある場合は明記

民法第249条には、共有物の処分(売却を含む)には、共有者全員の同意が必要であると規定されています。 これは、共有者の一方が勝手に処分してしまうと、他の共有者の権利を侵害することになるためです。 例外的に、共有者の一方が単独で処分できるケースもありますが、今回のケースには該当しません。

誤解されがちなポイントの整理

「自分の持分だけなら売却できるのではないか」という誤解が多いですが、共有不動産は全体として一つの権利体であり、一部の持分だけを分離して売却することは容易ではありません。たとえ、質問者様が相続によって母の持分を取得したとしても、他の兄弟の同意なしに土地全体、もしくは質問者様の持分のみを売却することは難しいです。

実務的なアドバイスや具体例の紹介

兄弟間で合意形成が難しい場合は、まず、話し合いを継続することが重要です。弁護士や司法書士などの専門家に相談し、遺産分割協議のサポートを受けるのも有効です。協議がまとまらない場合は、家庭裁判所に遺産分割調停を申し立てることもできます。調停において、裁判官が公平な立場で協議を仲介し、合意形成を支援します。最終的に合意に至らない場合は、裁判による解決も考えられますが、時間と費用がかかるため、なるべく調停で解決を目指しましょう。

専門家に相談すべき場合とその理由

相続問題は複雑で、法律の知識がないと適切な対応が難しい場合があります。特に、兄弟間で意見が対立している場合や、高額な不動産が絡む場合は、弁護士や司法書士に相談することを強くお勧めします。専門家は、法律に基づいた適切なアドバイスを行い、紛争の解決を支援してくれます。

まとめ(今回の重要ポイントのおさらい)

共有名義の土地を売却するには、原則として全ての共有者の同意が必要です。相続によって新たな共有者が増えた場合も、同様です。兄弟間で合意形成が困難な場合は、専門家の力を借りながら、話し合いを継続し、調停や裁判といった手段も視野に入れて対応することが重要です。早めの相談が、円滑な解決に繋がります。

Editor's Picks

共有持分についてお困りですか?

おすすめ3社をチェック

pagetop