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相続で長男が全遺産相続?遺産分割協議書作成と注意点

【背景】
父が亡くなり、遺産分割協議をすることになりました。兄弟で話し合った結果、長男である私がすべての遺産を相続することになりました。

【悩み】
遺産分割協議書に「長男がすべての遺産を相続する」とだけ書いても、本当に動産(現金や家具など)、不動産(土地や建物など)、債権(お金を借りている権利など)すべての遺産を相続できるのか不安です。何か必要な手続きや注意点があれば教えてください。

「長男が全遺産相続」と明記すれば、原則、全ての遺産が相続できますが、注意点があります。

相続と遺産分割協議書の基礎知識

相続とは、被相続人(亡くなった人)の財産が、相続人(法律で定められた相続権を持つ人)に引き継がれることです。相続人は、民法によって配偶者や子などが定められています。遺産には、不動産、動産、債権など様々なものが含まれます。

遺産分割協議とは、相続人全員で話し合って、遺産をどのように分けるかを決めることです。協議書を作成することで、遺産の分割について法的効力が生じ、相続に関するトラブルを回避できます。協議書には、相続人の氏名、相続財産の内容、各相続人の取得する遺産などが具体的に記載されます。

「長男が全遺産相続」の法的効果

遺産分割協議書に「長男がすべての遺産を相続する」と明記すれば、原則として、動産、不動産、債権など、全ての遺産を長男が相続することができます。ただし、これは相続人全員が合意した場合に限ります。相続人に未成年者がいる場合などは、家庭裁判所の許可が必要となる場合があります。

関係する法律:民法

遺産分割協議は、民法(特に第900条以降)に基づいて行われます。民法は、相続のルールや遺産分割の方法などを定めています。協議書の内容が民法に反する場合は、無効となる可能性があります。

誤解されがちなポイント:相続税

遺産分割協議書に「長男が全遺産相続」と書いても、相続税の納税義務は免除されません。相続税の発生要件を満たす場合、相続財産の評価額に応じて相続税を納付する必要があります。相続税の申告・納税は、相続開始から10ヶ月以内に行う必要があります。

実務的なアドバイス:協議書の具体的な記載例

遺産分割協議書には、単に「長男が全遺産相続」と書くだけでなく、具体的な遺産の内容をリストアップすることが重要です。例えば、不動産であれば住所や地番、動産であれば品名や数量、債権であれば債権者名や金額などを明確に記載する必要があります。また、相続税の申告・納税についても、協議書に記載しておくことが望ましいです。

専門家に相談すべき場合

遺産分割協議は、複雑な法律問題を含む場合があります。特に、相続人が多数いる場合や、高額な遺産がある場合、相続財産に複雑な権利関係がある場合などは、弁護士や税理士などの専門家に相談することをお勧めします。専門家のアドバイスを受けることで、トラブルを回避し、円滑な遺産分割を進めることができます。

まとめ:遺産分割協議書の重要性と専門家への相談

遺産分割協議書は、相続に関するトラブルを未然に防ぐための重要な書類です。曖昧な表現ではなく、具体的な内容を明記し、相続人全員の合意を得ることが重要です。複雑なケースや不安な点がある場合は、弁護士や税理士などの専門家に相談して、適切なアドバイスを受けることを強く推奨します。相続は一生に一度の大きな出来事であり、後悔のないよう慎重に進めることが大切です。

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