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相続と共同名義の住宅売却:再婚相手の遺産相続と手続き

【背景】
私の知人が、再婚した夫と共同名義で購入した小さな家に住んでいます。2年前に夫が他界しました。知人には最初の結婚で3人の子供がおり、亡くなった夫には前妻との間に3人の子供がいます。

【悩み】
夫が亡くなったため、家(共同名義)を売却したいと考えていますが、手続きが複雑で売却できないと悩んでいます。夫の持分を全て知人が相続できるのかどうか、また、売却手続きについて知りたいです。

夫の持分は相続人で分割相続、売却には相続手続きと全員の同意が必要。

回答と解説

テーマの基礎知識:相続と共同名義

不動産の共同名義とは、複数の所有者が一つの不動産を共有する状態です。今回のケースでは、知人と亡くなった夫が共同名義で住宅を所有していました。夫が亡くなった場合、夫の持分は相続によって相続人に引き継がれます。(民法第876条)。相続人は、夫の血族(子供たち)です。 夫には前妻との間に3人の子供、つまり相続人が6人存在します。

今回のケースへの直接的な回答

知人は夫の持分を全て相続することはできません。夫の持分は、夫の相続人である6人の子供たち(知人の義理の子供3人と、夫の前妻の子供3人)で分割相続されます。 つまり、知人が単独で家を売却することはできません。売却するには、全ての相続人の同意を得る必要があります。

関係する法律や制度

このケースには、民法(特に相続に関する規定)が関係します。具体的には、相続の開始、相続人の範囲、相続分の決定、遺産分割協議などが重要になります。また、不動産の売買に関する民法の規定も関係します。

誤解されがちなポイントの整理

よくある誤解として、「共同名義だから、残された配偶者が全てを相続できる」という認識があります。しかし、共同名義であっても、亡くなった方の持分は相続法に基づき相続人に相続されます。 単に名義が共同であるというだけで、相続のルールが変わるわけではありません。

実務的なアドバイスや具体例の紹介

家の売却には、以下の手順が必要です。

  • 相続手続き:まず、夫の死亡届を提出した後、相続開始証明書を取得します。その後、相続人全員で遺産分割協議を行い、夫の持分の相続方法を決めます。
  • 遺産分割協議:相続人全員で話し合い、夫の持分の分配方法(知人が全額買い取る、相続人全員で売却益を分配するなど)を決定します。協議がまとまらない場合は、家庭裁判所に遺産分割調停を申し立てることができます。
  • 名義変更:遺産分割協議がまとまれば、夫の持分を相続した者名義に変更する登記手続きを行います。
  • 売却:名義変更が完了したら、不動産会社に依頼して家を売却します。

相続人全員の合意がなければ、売却はできません。 協議が難航する場合は、弁護士や司法書士などの専門家に相談することをお勧めします。

専門家に相談すべき場合とその理由

相続手続きは複雑で、法律の知識が必要な場面が多々あります。相続人同士で意見が対立したり、手続きが複雑で分からなくなったりした場合は、弁護士や司法書士に相談することを強くお勧めします。専門家は、手続きの進め方や法的リスクを適切にアドバイスし、スムーズな手続きをサポートしてくれます。

まとめ(今回の重要ポイントのおさらい)

共同名義の不動産であっても、所有者の死亡後は相続法に従って相続が行われます。今回のケースでは、夫の持分は相続人全員で分割相続され、売却には全員の同意が必要です。 相続手続きは複雑なため、専門家のサポートを受けることが重要です。 早急に弁護士や司法書士に相談し、適切な手続きを進めることをお勧めします。

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