• Q&A
  • 相続と連帯保証:亡き母の代わりに戸籍謄本を請求された場合の対応

共有持分についてお困りですか?

おすすめ3社をチェック

相続と連帯保証:亡き母の代わりに戸籍謄本を請求された場合の対応

【背景】
* 父親が亡き後、母のためにワンルームマンションを建設しました。
* 資金は信用金庫からの借入で、父親が名義人、母と長男が保証人です。
* 母が先に亡くなりました。
* 信用金庫から、弟である私と妹の戸籍謄本提出を求められました。

【悩み】
弟と妹である私たちに、戸籍謄本を提出する義務はあるのでしょうか? 信用金庫が戸籍謄本を要求する理由は何でしょうか? 法律的な知識がないので、詳しい方にご説明いただけたら嬉しいです。

連帯保証人の相続関係確認のため、提出義務はありませんが、状況によっては提出が有利です。

相続と連帯保証契約について

まず、このケースで重要なのは「連帯保証契約」と「相続」の理解です。連帯保証契約とは、借主(この場合は父親)が債務を履行できない場合、保証人(母と長男)が連帯して債務を負う契約です。(連帯保証人は、借主と同様に債権者から債務の履行を求められます。) 母が亡くなったため、母の相続人が債務を負うことになります。相続人とは、法律で定められた相続順位に従って、故人の財産を相続する権利を持つ人です。民法では、配偶者と子(直系卑属)が相続人となります。

信用金庫が戸籍謄本を請求する理由

信用金庫が弟さんと妹さんの戸籍謄本を請求するのは、母の相続人を特定し、債務の履行責任を明確にするためです。戸籍謄本には、相続人の氏名、続柄、住所などが記載されています。これにより、信用金庫は、誰が母の相続人であり、債務の返済責任を負うのかを正確に把握できるようになります。

連帯保証人の相続と債務

母が亡くなったことで、母の相続人(配偶者である父親、子である長男、弟さん、妹さん)が、母の債務を相続します。ただし、相続によって、相続人は母の債務を自動的に負うわけではありません。相続放棄という手続きをすることで、債務を負うことを免れることができます。

戸籍謄本の提出義務の有無

法律上、信用金庫が戸籍謄本を請求しても、弟さんや妹さんが提出する義務はありません。しかし、提出しないことで、信用金庫との交渉が難航する可能性があります。相続関係を明確にすることで、信用金庫は債権回収をスムーズに進めることができます。

実務的なアドバイス

信用金庫に戸籍謄本を提出するかどうかは、弟さんや妹さんの状況によって判断すべきです。例えば、相続財産(母の財産)が債務を上回っている場合、提出しても大きなデメリットはありません。逆に、相続財産が債務を下回っている場合、相続放棄を検討する必要があるかもしれません。

相続放棄について

相続放棄とは、相続財産だけでなく、相続債務も引き継がないようにする手続きです。相続開始を知ってから3ヶ月以内に、家庭裁判所に申述する必要があります。相続放棄をすれば、母の債務を負う必要がなくなります。ただし、相続放棄には期限があるため、迅速な対応が必要です。

専門家に相談すべき場合

相続や債務に関する手続きは複雑で、専門知識が必要です。相続放棄の期限や手続き方法、債務の処理方法など、不安な点がある場合は、弁護士や司法書士に相談することをお勧めします。専門家のアドバイスを受けることで、適切な対応を取ることができます。

まとめ

信用金庫が戸籍謄本を請求してきたからといって、必ず提出する義務はありません。しかし、相続関係を明確にすることで、信用金庫との交渉が円滑に進み、ご自身の権利を守りやすくなります。相続や債務に関する手続きは複雑なため、不安な場合は、専門家への相談を検討しましょう。 特に、相続放棄の期限は重要なので、早めの行動が大切です。

Editor's Picks

共有持分についてお困りですか?

おすすめ3社をチェック

pagetop