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相続トラブル回避!寝たきり父と兄弟の遺産分割問題を徹底解説

先日叔母が亡くなりました。叔母は独身で子供なしです。叔母の父が存命ですが、大病で寝たきりです。しゃべることもできません。叔母には、兄弟が3人います。この場合は叔母の遺産は、叔母の寝たきりの父が全て受け取ると思うのですが、叔母の父(私から見ると祖父)は、寝たきり何もできない状態なのを利用されて、叔母の兄弟が全て持っていく可能性はありませんか?阻止する方法はありますか?
相続は民法で定められており、法定相続人が優先的に相続します。寝たきりの父が第一順位相続人ですが、兄弟が不正に遺産を奪う可能性はあります。遺言書の作成や、弁護士への相談が有効です。

相続の基礎知識:誰が相続するのか?

相続とは、亡くなった人の財産(遺産)が、法律に基づいて相続人に引き継がれることです。 相続人の順位は民法で定められており、まず第一順位相続人が相続します。 今回のケースでは、叔母さんの父(質問者さんの祖父)が第一順位相続人となります。 第一順位相続人がいない場合、第二順位、第三順位と相続人が決まっています。

第一順位相続人は、配偶者と直系卑属(子、孫など)です。叔母さんに配偶者と子供がいらっしゃらないため、第一順位相続人は直系尊属(父母)となります。よって、叔母さんの父が唯一の第一順位相続人です。

今回のケース:寝たきりのお父様の相続

叔母さんの遺産は、民法の規定に基づき、原則として叔母さんの父が全て相続します。 寝たきりであることは、相続権に影響しません。 身体能力に関わらず、法定相続人であれば相続権はあります。

相続に関する法律:民法と遺言

相続に関する法律は、主に民法(特に第900条以降)で規定されています。 この法律では、相続人の順位や相続分の割合などが明確に定められています。 また、亡くなった人が自分の意思で遺産の分配方法を定めた「遺言書」があれば、その内容に従って遺産が分配されます。

誤解されやすいポイント:寝たきり=相続権なしではない

寝たきりや認知症など、判断能力が低下しているからといって、相続権がなくなるわけではありません。 相続権は、法律で定められた相続人の地位であり、個人の能力とは関係ありません。 ただし、判断能力が低下している場合は、成年後見人(成年後見制度を利用)を選任し、財産管理を委任することが重要になります。(成年後見制度:判断能力が不十分な人のために、財産管理や身上保護を支援する制度)

実務的なアドバイス:不正を防ぐために

叔母さんの兄弟が不正に遺産を奪う可能性を完全に排除することは難しいですが、以下の対策が有効です。

  • 遺言書の有無を確認する: 叔母さんが遺言書を作成していたかどうかを確認します。遺言書があれば、その内容に従って遺産が相続されます。
  • 成年後見制度の活用: 叔母さんの父のために、成年後見制度を利用することを検討します。成年後見人が財産管理を行うことで、不正を防ぐことができます。
  • 弁護士への相談: 弁護士に相談することで、法律的なアドバイスを受け、適切な手続きを進めることができます。
  • 相続財産の明確化: 叔母さんの預金、不動産、その他の財産を明確に把握します。これは、相続手続きを進める上で非常に重要です。

専門家に相談すべき場合

相続は複雑な手続きを伴うため、少しでも不安があれば、専門家(弁護士、司法書士など)に相談することをお勧めします。 特に、以下のような場合は、専門家の助けが必要となります。

  • 相続人が複数いる場合
  • 遺産に高額な不動産が含まれる場合
  • 相続人間で争いが発生している場合
  • 遺言書の内容が不明瞭な場合

まとめ:相続手続きは専門家に相談を

相続は法律に基づいた手続きが必要であり、複雑なケースも少なくありません。 寝たきりのお父様の状況や、兄弟との関係性によっては、相続手続きがスムーズに進まない可能性もあります。 そのため、専門家への相談は、トラブルを未然に防ぎ、安心して相続を進めるために非常に重要です。 早めの相談が、より良い解決につながります。

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