相続トラブル！放置弁護士への対処法と遺産分割協議の進め方【父・遺産分割・弁護士怠慢】

【背景】
* 昨年8月に父が亡くなり、相続人は実子3人、養子3人の6人です。
* 長女の姉だけが弁護士を雇用し、遺産分割協議を進めています。
* しかし、弁護士は放置しており、準確定申告をしていなかったり、事実と異なる主張をしたりと、問題行動が目立ちます。
* 姉以外の相続人5人は、弁護士を雇うつもりはありません。

【悩み】
姉の弁護士の怠慢をどう打開すれば良いのか、遺産分割協議をどのように進めていけば良いのか悩んでいます。姉は父の財産に執着しており、公平な分割が難しいと考えています。弁護士の対応に不信感があり、このままでは遺産分割が滞ってしまうのではないかと不安です。

姉の弁護士への対応と、裁判所への調停申立てを検討すべきです。

テーマの基礎知識：遺産分割と弁護士の役割

相続が発生すると、故人の財産（遺産）を相続人（相続権を持つ人）で分割する必要があります。この手続きを「遺産分割」と言います。遺産には、預金、不動産、株式など様々なものがあります。相続人が複数いる場合、遺産分割協議（相続人同士の話し合い）を行い、遺産の分け方を決めます。協議がまとまらない場合は、家庭裁判所に調停を申し立てることができます。

弁護士は、遺産分割協議や裁判手続きにおいて、依頼者の代理人として活動します。法律や手続きに詳しく、依頼者の権利を守り、有利な条件で遺産分割が進むようサポートします。しかし、今回のケースのように、弁護士が怠慢な対応をする場合もあります。

今回のケースへの直接的な回答：放置弁護士への対処法

まず、姉の弁護士に直接、改善を要求する必要があります。書面で、具体的な問題点（準確定申告の遅延、事実と異なる主張など）を指摘し、改善を求める内容証明郵便を送付しましょう。内容証明郵便は、送付記録が残るため、証拠として有効です。

それでも改善が見られない場合は、弁護士会に相談するのも有効です。弁護士会は、弁護士の倫理規定違反に対して処分を行うことができます。また、姉の弁護士を解任し、別の弁護士に依頼することも検討しましょう。

最終的には、家庭裁判所に調停を申し立てることも考えられます。調停では、裁判官が仲介に入り、相続人同士の合意形成を支援します。調停が不成立の場合は、訴訟（裁判）に進むことになります。

関係する法律や制度：民法、相続税法

遺産分割は民法（日本の私法の基礎となる法律）が規定しています。相続税法は、相続税の計算方法や納税方法を定めています。今回のケースでは、相続税の申告が遅れているという問題も含まれているため、相続税法も関係してきます。

誤解されがちなポイント：弁護士への委任と相続協議

弁護士に委任したからといって、必ず遺産分割がスムーズに進むとは限りません。弁護士は依頼者の代理人であって、相続人全員の合意形成を強制することはできません。また、弁護士が怠慢な対応をした場合、依頼者（この場合は姉）にも責任が問われる可能性があります。

実務的なアドバイスや具体例：具体的な行動ステップ

1. **姉の弁護士に内容証明郵便を送付:** 具体的な問題点を指摘し、改善を求めます。
2. **弁護士会に相談:** 弁護士の怠慢な対応について相談し、適切な対応を検討します。
3. **他の相続人との連携:** 他の相続人と協力し、共同で弁護士に圧力をかけることも有効です。
4. **家庭裁判所に調停を申し立てる:** 協議がまとまらない場合は、裁判所の調停制度を利用します。
5. **必要に応じて別の弁護士に相談:** 遺産分割協議や裁判手続きについて、専門家のアドバイスを受けることが重要です。

専門家に相談すべき場合とその理由：弁護士、税理士への相談

遺産分割は複雑な手続きであり、法律の知識や専門的なスキルが必要です。特に、相続税の申告が遅れている場合は、税理士に相談することが重要です。また、弁護士の怠慢な対応に悩んでいる場合は、別の弁護士に相談し、適切なアドバイスを受けることをお勧めします。

まとめ：積極的な行動と専門家への相談が重要

放置された状況を打開するためには、積極的に行動を起こす必要があります。内容証明郵便の送付、弁護士会への相談、家庭裁判所への調停申し立てなど、状況に応じて適切な手段を選択しましょう。そして、必要に応じて弁護士や税理士などの専門家に相談し、的確なアドバイスを受けながら遺産分割を進めていくことが重要です。早期に専門家のサポートを得ることで、トラブルを最小限に抑え、円滑な遺産分割を実現できる可能性が高まります。