相続トラブル！祖父の不動産、誰が相続？家庭裁判所調停の前に知っておくべき5つの疑問

【背景】
* 父方の祖父が1年以上前に亡くなり、不動産（家、土地、田畑、山）の遺産分割・登記が未完了のままです。
* 祖父の死後、父が固定資産税を支払っていました。
* 父が亡くなり、母が父の遺産（保険金、退職金など）を相続しました。
* 父と叔母が祖父の不動産の相続権者です。
* 叔母は不倫相手と同棲しており、その不倫相手が相続問題に介入してきています。
* 叔母は不動産の管理ができないため、母に管理してもらいたいと考えています。
* 司法書士から遺産分割協議書を作成し、叔母に全て譲ることを提案されましたが、不倫相手の反対にあっています。

【悩み】
* 現在、固定資産税は誰が払うべきか、何かトラブルがあった場合の責任は誰にあるのか知りたいです。
* 家庭裁判所の調停をすぐに申し立てるべきか迷っています。
* 叔母が不動産を引き取らなかった場合、田畑山の処理方法が知りたいです。
* 調停がうまくいかなかった場合、審判に移行した場合の費用が知りたいです。
* 父の死亡後でも母は離婚できるのか、離婚した場合でも相続義務はあるのか知りたいです。

家庭裁判所調停開始前に、相続人全員で協議、弁護士相談が必須です。

相続開始と固定資産税の納税義務者

まず、相続（相続開始）とは、被相続人（この場合は祖父）が死亡した時点から始まる法律上の事象です。相続開始によって、相続財産（祖父の不動産など）の所有権は相続人（父と叔母）に承継されます。登記がされていないからといって、相続開始と相続権の発生が遅れることはありません。

固定資産税に関しては、祖父の死亡後も、名義が祖父のままでも、相続開始後は相続人である父と叔母が連帯して納税義務を負います。父が納税していたのは、事実上の負担であって、法的義務の履行とは少し異なります。山火事などの事故発生時の責任も、同様に相続人である父と叔母が連帯して負うことになります。父が亡くなった現在では、叔母がその責任を負うことになります。

家庭裁判所調停の開始時期

家庭裁判所調停は、相続人全員で話し合いがまとまらない場合に利用する手段です。すぐに調停を申し立てるのではなく、まずは相続人全員（母、質問者、弟、叔母）で話し合い、合意形成を目指すべきです。 Aさんの意見も尊重し、弁護士や司法書士に相談して、相続財産の状況を正確に把握し、適切な解決策を見つけることが重要です。調停はあくまでも最終手段と捉えましょう。

叔母が不動産を引き取らなかった場合の処理

叔母が不動産を引き取らなかった場合、相続財産の分割方法を協議する必要があります。具体的には、相続人全員で話し合い、不動産を売却して現金化し、相続人で分割する方法や、他の相続人が不動産を相続する方法などが考えられます。田畑や山の管理が困難な場合は、売却が現実的な選択肢となるでしょう。この場合も、弁護士や司法書士の力を借りることが重要です。

調停不成立と審判費用

調停が不成立で審判に移行した場合、費用は裁判所の規模や事件の複雑さによって大きく変動します。数万円から数十万円程度かかる場合もあります。また、弁護士費用も別途必要となるため、費用面も考慮した上で、調停への臨み方、弁護士への相談を検討する必要があります。

母の離婚と相続義務

父の死亡後でも、母は離婚することができます。離婚した場合でも、母の相続権は変わりません。ただし、離婚協議において、相続財産に関する取り決めを行う必要があるかもしれません。弁護士に相談し、離婚と相続に関する適切な手続きを進めることが重要です。

まとめ：専門家への相談が不可欠

今回のケースは、相続、不動産、そして複雑な人間関係が絡み合った難しい問題です。相続税（相続税の申告）の問題も発生する可能性があります。そのため、弁護士や司法書士などの専門家に相談し、適切なアドバイスを受けることが、迅速かつ円滑な解決に繋がるでしょう。一人で抱え込まず、専門家の力を借りながら、冷静に解決策を探ることが重要です。特に、不倫相手は法的権利を持っていないため、その発言には惑わされず、相続人同士で話し合うことが大切です。