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相続手続きにおける遺産分割協議書の書き方と銀行対応:複数銀行・不動産・車の相続

【背景】
* 7ヶ月間行方不明だった相続人が見つかり、今日会いに行く予定です。
* 被相続人の普通預金と定期預金がA銀行、B銀行、C銀行にあります。
* C銀行の定期預金の一部を相続人(会いに行く人)に支払うことで合意しました。(総額の約4分の1)
* 銀行への相続手続き依頼書は準備済みです。

【悩み】
遺産分割協議書の作成方法が分かりません。銀行別に書く必要があるのか、それとも一つの書類で済むのか、不動産や車の相続についてもどう記載すればいいのか悩んでいます。特に、C銀行の定期預金の一部を相続人に支払う場合、A銀行とB銀行への提出書類にも記載が必要なのか、各銀行から分担して払い戻しを受けるような面倒な手続きになるのか不安です。

遺産分割協議書は銀行別に作成する必要はなく、一つの書類で大丈夫です。不動産・車は別途記載が必要です。

テーマの基礎知識:遺産分割協議書と相続手続き

遺産分割協議書とは、相続人全員が相続財産(預金、不動産、車など)の分割方法について合意したことを書面で確認する書類です。相続手続きにおいて、銀行や不動産会社などに相続人の権利を証明するために必要になります。 相続財産が複数ある場合、それぞれの財産について分割方法を記載します。 例えば、預金であれば「A銀行の預金〇〇円を相続人甲が相続する」といった具合です。 重要なのは、相続人全員の署名・捺印(実印)が必要です。 (補足:捺印は、印鑑を押すことです。実印は、住民登録をしている市区町村役場で登録した印鑑です。)

今回のケースへの直接的な回答:遺産分割協議書の具体的な書き方

今回のケースでは、一つの遺産分割協議書に、A銀行、B銀行、C銀行の預金、不動産、車の分割方法を記載します。 C銀行の定期預金の一部を相続人に支払う件については、「C銀行の定期預金〇〇円のうち、〇〇円を相続人乙が相続する」と明記します。 A銀行とB銀行の預金は、残りの相続人が相続する旨を記載します。不動産と車の分割についても同様に、誰が相続するかを明確に記載します。 銀行は、この遺産分割協議書と相続手続き依頼書を提出することで、相続手続きを進めてくれます。 各銀行から分担して払い戻しを受けるような面倒な手続きは通常ありません。

関係する法律や制度:民法

遺産分割は、民法(日本の法律)に基づいて行われます。 民法では、相続人が相続財産を自由に分割できること、そして、その合意を遺産分割協議書で確認することが定められています。 相続人同士で合意が難しい場合は、家庭裁判所に遺産分割調停を申し立てることも可能です。

誤解されがちなポイントの整理:遺産分割協議書と相続手続き依頼書の違い

遺産分割協議書と相続手続き依頼書は別物です。 相続手続き依頼書は、銀行に対して相続手続きを行うことを依頼する書類です。 一方、遺産分割協議書は、相続人同士が相続財産の分割方法について合意したことを証明する書類です。 銀行は、相続手続き依頼書に加えて、遺産分割協議書を提出することで、相続人の権利を確実に確認できます。

実務的なアドバイスや具体例の紹介:協議書作成時の注意点

遺産分割協議書を作成する際には、以下の点に注意しましょう。

  • 相続人の氏名、住所、生年月日などを正確に記載する
  • 被相続人の氏名、住所、生年月日などを正確に記載する
  • 相続財産を具体的に記載する(銀行名、口座番号、預金額、不動産の住所、車の車種など)
  • 各相続人の相続分を明確に記載する
  • 相続人全員が署名・捺印(実印)をする
  • 日付を記載する

特に、相続財産の具体的な記載は重要です。 曖昧な表現はトラブルの原因となる可能性があります。 必要に応じて、不動産や車の登記簿謄本(不動産や車の所有権を証明する書類)のコピーを添付すると良いでしょう。

専門家に相談すべき場合とその理由:複雑な相続の場合

相続財産が多く、相続人が複数いる場合、または相続財産に複雑な事情がある場合は、弁護士や司法書士などの専門家に相談することをお勧めします。 専門家は、遺産分割協議書の作成をサポートし、相続手続きにおけるトラブルを未然に防ぐお手伝いをしてくれます。 特に、相続人同士で意見が対立している場合や、高額な相続財産がある場合は、専門家のアドバイスが不可欠です。

まとめ:遺産分割協議書は一つでOK、正確な記載が重要

遺産分割協議書は、複数の銀行の預金、不動産、車など、複数の相続財産についても一つの書類で作成可能です。 ただし、相続財産を具体的に、正確に記載することが重要です。 不明な点や不安な点がある場合は、専門家に相談することをお勧めします。 相続手続きは複雑な場合もあるため、早めの準備と相談がスムーズな手続きにつながります。

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