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相続手続きの時効と費用:弁護士と司法書士の比較

相続について相談です。亡くなった父から家を相続することになったのですが、相続手続きに時効ってあるのでしょうか?また、相続手続きを依頼する際に、弁護士と司法書士、どちらの方が費用が安いのでしょうか? 手続きに時間がかかりそうで不安です…。
相続には時効がありますが、手続き自体は時効によって権利が消滅するわけではありません。弁護士と司法書士では、司法書士の方が一般的に費用が安いです。

相続手続きにおける時効

相続手続きには、いくつかの時効が存在します。しかし、これらは相続権そのものを失効させるものではありません。重要なのは、相続開始を知った日から一定期間内に、相続財産に関する手続きを行う必要があるということです。

まず、**相続財産を放棄する権利**には時効があります。相続開始を知ってから3ヶ月以内に行使しなければ、放棄できなくなります。これは、相続人が相続財産を受け継ぐことを拒否する権利です。相続財産に債務(借金)が多い場合などに利用されます。

次に、**相続財産の請求権**にも時効があります。これは、相続人が自分の取り分である相続財産を請求する権利です。この時効は、相続開始を知った日から10年です。つまり、相続開始から10年以上経過すると、相続財産を請求できなくなる可能性があります。ただし、これは相続権そのものを失うわけではなく、相続財産を請求する権利を失うということです。相続権自体は消滅しません。

相続手続きそのものには時効はありません。しかし、上記の時効を理解し、適切な時期に手続きを進めることが重要です。

相続手続きの費用:弁護士と司法書士

相続手続きを依頼する際、弁護士と司法書士のどちらに依頼するか迷う方も多いでしょう。一般的に、**司法書士の方が弁護士よりも費用が安い傾向**にあります。

これは、弁護士と司法書士の業務範囲の違いによるものです。弁護士は、裁判など複雑な法的紛争を扱うことができますが、司法書士は、主に不動産登記や商業登記といった手続き業務に特化しています。相続手続きにおいても、遺産分割協議書の作成や相続登記といった手続きは、司法書士が対応できます。

ただし、相続財産に複雑な問題(例えば、高額な債務や争族など)がある場合、弁護士に依頼した方が安心できるケースもあります。弁護士は、より幅広い法的知識と経験を持っており、複雑な問題にも対応できます。

相続手続きの流れと必要な書類

相続手続きは、大きく分けて以下の流れになります。

  • 相続人の確定:亡くなった方の戸籍謄本などを取得し、相続人を特定します。
  • 遺産の調査:預金残高、不動産、株式など、亡くなった方の財産を調査します。
  • 遺産分割協議:相続人同士で、遺産をどのように分けるか話し合います。協議がまとまれば、遺産分割協議書を作成します。
  • 相続登記:不動産の所有権を相続人に移転するための登記手続きです。
  • 相続税申告(必要に応じて):相続税の課税対象となる場合、相続税の申告が必要です。

この手続きには、戸籍謄本、相続人の印鑑証明書、固定資産評価証明書など、様々な書類が必要になります。

誤解されがちなポイント:相続放棄と相続欠格

相続放棄と相続欠格は、どちらも相続権を失うことになりますが、その理由は異なります。相続放棄は、相続人が積極的に相続を放棄する意思表示です。一方、相続欠格は、法律によって相続権が剥奪されるものです。例えば、被相続人(亡くなった方)を殺害した者などは、相続欠格となります。

実務的なアドバイス:専門家への相談

相続手続きは、法律や手続きに詳しくないとなかなか難しいものです。スムーズに進めるためには、専門家である弁護士や司法書士に相談することがおすすめです。特に、複雑な相続案件や、相続人同士で意見が合わない場合は、専門家のサポートが不可欠です。

専門家に相談すべきケース

以下の様なケースでは、弁護士や司法書士への相談が強く推奨されます。

  • 相続財産に高額な債務がある場合
  • 相続人同士で遺産分割について意見が一致しない場合
  • 相続財産に複雑な権利関係がある場合(例:共有不動産など)
  • 相続税の申告が必要な場合

まとめ:時効と費用を理解し、適切な手続きを

相続手続きには時効が存在しますが、それは相続権そのものを失うものではありません。相続財産を請求する権利や、相続放棄の権利に時効があります。手続き費用は、司法書士の方が弁護士より一般的に安価です。しかし、複雑なケースでは弁護士に相談する方が安心です。専門家への相談を検討し、スムーズな相続手続きを進めましょう。

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