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相続手続きをせずに放置するとどうなる?認知症の母とゼロ相続のケースで徹底解説

【背景】
* 父が亡くなりました。相続人は母と私(一人っ子)のみです。
* 父の遺産は、相続時精算の生前贈与で私に名義変更された不動産、預金(2~3万円程度)、有価証券、ブランド品などは一切ありません。
* 母は認知症を患っています。
* 以前、父が弁護士と財産管理契約を結び、私と父の連絡が途絶えた苦い経験があります。そのため、再び他人が介入することに強い抵抗感を持っています。

【悩み】
相続手続きをせずに放置しても問題ないのかどうか知りたいです。母が認知症であるため、成年後見人の選任を勧められますが、過去の経験から他人の介入を避けたいと考えています。ゼロ相続であるため、手続きをせずに放置した方がトラブルを回避できるのではないかと考えています。

相続手続きは、法律上義務付けられていませんが、放置すると様々なリスクがあります。

相続手続きをせずに放置することのリスク

相続手続きとは、被相続人(亡くなった方)の遺産を相続人に承継する一連の手続きのことです。戸籍謄本などの書類を収集し、相続税の申告(遺産が一定額を超える場合)、遺産分割協議(相続人が複数いる場合)、名義変更などを行います。

テーマの基礎知識:相続と相続手続き

相続とは、被相続人が死亡した際に、その財産が法律に基づいて相続人に承継されることです。相続手続きは、この相続を円滑に進めるための必須ではありませんが、非常に重要な手続きです。相続手続きを怠ると、様々な問題が発生する可能性があります。

今回のケースへの直接的な回答:放置のリスク

質問者様のケースでは、遺産がほとんどないため、相続税の申告は不要でしょう。しかし、相続手続きを全く行わないことは、いくつかのリスクを伴います。

* **債権者への対応:** たとえ少額でも、父に借金があった場合、債権者(お金を貸した人)から相続人である質問者様と母に請求が来る可能性があります。相続手続きをしておけば、債権者への対応がスムーズになります。
* **戸籍の整理:** 相続手続きの一環として、戸籍の整理を行う必要があります。戸籍の整理を怠ると、将来、戸籍に関する手続きに支障をきたす可能性があります。
* **相続放棄の機会損失:** 借金などの負債の方が遺産よりも多い場合、相続を放棄することができます(相続放棄)。相続手続きをせずに放置すると、相続放棄の機会を失ってしまう可能性があります。
* **将来のトラブル:** たとえ現在遺産がなくても、将来、何らかの問題が発生する可能性は否定できません。例えば、父の預金口座に予想外の残高があったり、未発見の財産が見つかったりする可能性もあります。相続手続きをしておけば、こうしたトラブルを未然に防ぐことができます。

関係する法律や制度:民法、相続税法

相続に関する手続きは、民法(民法)と相続税法(相続税法)によって規定されています。特に、相続税法は、遺産の評価や相続税の申告に関するルールを定めています。

誤解されがちなポイント:ゼロ相続=手続き不要ではない

遺産がほとんどないからといって、相続手続きが不要とは限りません。上記で説明したように、債権者への対応や戸籍の整理、相続放棄などの手続きが必要となる場合があります。

実務的なアドバイスや具体例:まずは借金の有無を確認

まず、父の借金の有無を徹底的に確認することが重要です。金融機関に問い合わせたり、クレジットカード会社に確認したりする必要があります。借金があった場合は、相続放棄を検討する必要があります。

専門家に相談すべき場合とその理由:複雑な状況、不安がある場合

母の認知症や過去の財産管理契約の経験から、相続手続きに不安を感じているのであれば、弁護士や司法書士などの専門家に相談することをお勧めします。専門家は、状況に合わせた適切なアドバイスをしてくれます。特に、成年後見制度について、母にとって最適な方法を検討する必要があります。成年後見人を選任する際には、必ずしも縁もゆかりもない人が選ばれるとは限りません。親族が選任されるケースも多いです。

まとめ:ゼロ相続でも手続きは重要

遺産がほとんどない場合でも、相続手続きは必要です。債権者への対応、戸籍の整理、相続放棄などの手続きを怠ると、将来的なトラブルにつながる可能性があります。専門家のアドバイスを受けることで、安心して手続きを進めることができます。

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