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相続手続き後、不動産の名義変更を放置することの危険性と対策~9年前の父の相続から続く不安解消~
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不動産の名義変更を放置していることが、何か問題を引き起こすのではないかと不安です。どのような手続きが必要なのか、放置することのリスクは何かを知りたいです。
相続が発生した際、亡くなった方の財産(不動産など)の所有権を相続人に移転することを「相続」と言います。 しかし、所有権の移転は、相続手続き(遺産分割協議など)が終わっただけでは完了しません。 所有権の移転を法的に明確にするためには、登記所(法務局)に「相続登記」を行う必要があります。(登記とは、不動産の所有者などの情報を公的に記録することです)。 相続登記をしないと、法律上は相続人の一人として所有権を持っていることにはなりますが、所有権を明確に証明することができません。
不動産の名義変更(相続登記)を放置すると、以下のようなリスクがあります。
* **所有権の明確化ができない:** 登記されていないため、所有権を主張することが困難になります。売却や担保提供などが難しくなります。
* **第三者とのトラブル:** 名義変更されていない不動産を、悪意のある第三者が不正に取得しようとする可能性があります。
* **相続税の申告に影響:** 相続税の申告時には、不動産の評価額を正確に申告する必要があります。名義変更がされていないと、評価額の算出に支障をきたす可能性があります。
* **相続人間でのトラブル:** 相続人が複数いる場合、名義変更がされていないと、相続人間でトラブルが発生する可能性が高まります。
* **固定資産税の納税義務:** 不動産の名義変更がされていない場合でも、相続人は固定資産税の納税義務を負います。
質問者様のケースでは、9年も名義変更を放置されているため、早急に相続登記を行う必要があります。相続税の非課税枠内であるとはいえ、所有権が明確でない状態はリスクが高いです。
不動産の所有権の移転や設定などを登記する手続きは、不動産登記法によって規定されています。相続登記は、この法律に基づいて行われる重要な手続きです。
相続税の申告と不動産の名義変更は別の手続きです。相続税は、相続が発生した時点で課税されますが、名義変更は相続税の申告とは関係なく、所有権を明確にするために必要な手続きです。相続税が非課税だからといって、名義変更を怠ってはいけません。
まずは、司法書士などの専門家に相談することをお勧めします。司法書士は、相続登記の手続きを代行してくれます。 また、不動産の売却についても相談することで、売却の可能性や適切な方法をアドバイスしてもらえます。 老朽化した不動産の売却は、思わぬ費用がかかる可能性があります。 専門家の意見を聞き、最適な判断をしてください。
不動産の売却を検討されている場合、相続登記の手続きが複雑な場合、相続人間で意見が合わない場合などは、専門家に相談することを強くお勧めします。専門家は、法律的な知識や実務的な経験に基づいて、適切なアドバイスをしてくれます。
相続登記は、相続手続きの重要な最終段階です。放置すると様々なリスクを伴うため、早急な対応が必要です。 特に、今回のケースのように長期間放置されている場合は、専門家への相談が不可欠です。 相続税の非課税枠内だからといって安心せず、所有権を明確化し、将来的なトラブルを防ぐためにも、相続登記を完了させましょう。
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