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相続放棄と固定資産税:亡き祖父の土地、5人の相続人はどうすればいい?

【背景】
* 祖父が亡くなった後、父が祖父名義の土地の固定資産税を20年以上払い続けています。
* 父は祖父の5人の兄弟のうちの三男で、他の兄弟は固定資産税を負担していません。
* 祖母も亡くなり、遺言書はありません。

【悩み】
祖父の土地は5人で分けなければいけないのでしょうか? また、このような相談はどこにすれば良いのか、弁護士に相談すべきか迷っています。

相続放棄の手続きが可能で、弁護士への相談が有効です。

相続と固定資産税の基礎知識

まず、相続とは、亡くなった人の財産(ここでは土地)が、法律で定められた相続人(ここでは祖父の子供たち5人)に引き継がれることです。 相続が発生すると、相続人はその財産を相続する権利と義務を同時に負います。その義務の一つに、固定資産税の納税があります。 あなたの父は、祖父の土地の固定資産税を20年以上も支払ってきたわけですが、これは法律上の義務ではありませんでした。 あくまでも、事実上の負担をしていたという状態です。

今回のケースへの直接的な回答

結論から言うと、祖父の土地は、法的には5人の兄弟で分割相続しなければなりません。 しかし、あなたの父が20年以上も固定資産税を負担してきたという事実、そして他の兄弟が一切負担していないという状況を考慮すると、相続放棄(相続権を放棄すること)という選択肢が考えられます。 相続放棄をすることで、土地の相続権と同時に、固定資産税の負担からも解放されます。

相続放棄に関する法律

相続放棄は、民法(日本の私法の基本法)に基づいて行われます。 相続開始を知ってから3ヶ月以内に、家庭裁判所に申述(申し立て)することで、相続を放棄できます。 ただし、相続開始を知った日から3ヶ月を過ぎると、相続放棄ができなくなりますので、注意が必要です。

誤解されがちなポイントの整理

よくある誤解として、「固定資産税を払っているから、その土地は自分のものだ」という考えがあります。 しかし、固定資産税の納税は、土地の所有権を証明するものではありません。 所有権は、相続によって決定されます。 あなたの父が固定資産税を払っていたとしても、法的には土地の所有権は5人の兄弟に共有されています。

実務的なアドバイスと具体例

相続放棄の手続きは、法律に詳しくないとなかなか難しいものです。 弁護士に相談して、手続きを進めることを強くお勧めします。 弁護士は、相続放棄の申述書類の作成や、家庭裁判所への提出を代行してくれます。 また、兄弟間での話し合いが必要な場合、弁護士が仲介役として調整することも可能です。 例えば、土地を売却して、売却代金を5人で分割するといった方法も考えられます。

専門家に相談すべき場合とその理由

今回のケースでは、相続放棄という複雑な手続きが必要となるため、弁護士への相談が必須です。 弁護士は相続に関する専門知識を持っており、手続きの進め方や、兄弟間での話し合いのサポートなど、適切なアドバイスをしてくれます。 間違った手続きをしてしまうと、後々大きな問題に発展する可能性もあるため、専門家の力を借りることが重要です。

まとめ

祖父の土地の相続は、相続放棄という選択肢を含めて、法律の専門知識が必要な複雑な問題です。 20年以上固定資産税を負担してきた父さんの状況を踏まえ、弁護士に相談し、相続放棄の手続きを進めるか、兄弟間で話し合って土地の分割や売却について協議することが重要です。 早めの行動が、問題解決への近道となります。 放置すると、相続期限が過ぎ、相続放棄ができなくなる可能性もありますので、ご注意ください。

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