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相続放棄に応じない相続人がいる!共有不動産の単独名義変更は可能?費用と勝訴確率は?

【背景】
* 亡くなった父との共有名義で自宅不動産を所有しています。
* 固定資産税と住宅ローンは私一人で全額支払ってきました。
* 父の死亡から2年経過し、相続に関する連絡はありませんでした。
* 法定相続人は私を含め8人おり、1人が相続放棄に応じません。

【悩み】
不動産の所有権を私1人名義に変更したいです。裁判を起こすしかないのでしょうか?裁判費用と勝訴確率が知りたいです。

相続手続きを行い、遺産分割協議で単独名義にするか、調停・訴訟で解決できます。費用はケースによりますが、勝訴確率は高いです。

1. 相続と共有不動産の基礎知識

まず、相続とは、亡くなった人の財産(遺産)が、法律で定められた相続人(相続権を持つ人)に引き継がれることです。 ご質問のケースでは、お父様の死亡により、自宅不動産が相続財産となります。 相続人は、法律で定められた順位(法定相続人)で相続権を持ちます。 ご質問では、法定相続人が8名いらっしゃるということですね。

共有不動産とは、複数の人が所有権を共有している不動産のことです。 お父様と質問者様が共有名義になっている自宅が、まさに共有不動産です。 共有不動産の所有権は、原則として、各共有者の持分に応じて分けられています。 今回のケースでは、登記簿上は半々(各50%)の共有名義のようです。

2. 今回のケースへの直接的な回答

お父様の相続手続きを行い、遺産分割協議(相続人全員で話し合って遺産の分け方を決めること)で、質問者様が自宅不動産を単独で相続するよう合意できれば、単独名義に変更できます。 しかし、1人の相続人が相続放棄に応じないため、協議がまとまらない状況です。

この場合、家庭裁判所での調停(話し合いの場を裁判所が提供)を利用するか、調停が不成立の場合は、裁判(訴訟)を起こす必要があります。 裁判では、質問者様が不動産の単独所有権を主張し、裁判所が判断を下します。

3. 関係する法律

民法(特に相続に関する規定)が関係します。 民法では、相続の開始、相続人の範囲、相続分の割合、遺産分割の方法などが規定されています。 また、裁判手続きは民事訴訟法に基づいて行われます。

4. 誤解されがちなポイント

「固定資産税と住宅ローンを全額支払っていたから、所有権は私に帰属する」という考えは、必ずしも法的根拠にはなりません。 固定資産税や住宅ローンの支払いは、所有権の帰属を決定する要素ではありません。 あくまで、遺産分割協議や裁判において、考慮される要素の一つに過ぎません。

5. 実務的なアドバイスと具体例

まず、相続開始を証明する「死亡届」の写しを取得しましょう。 次に、相続財産の調査を行い、相続人全員に相続開始を通知します。 遺産分割協議を行う際には、弁護士などの専門家に相談し、協議書を作成することをお勧めします。 協議がまとまらない場合は、家庭裁判所に調停を申し立てます。 調停でも解決しない場合は、訴訟(所有権確認訴訟)を提起することになります。

6. 専門家に相談すべき場合とその理由

相続手続きは複雑で、法律の知識が必要です。 特に、相続人が複数いる場合や、相続放棄に応じない相続人がいる場合は、弁護士などの専門家に相談することが非常に重要です。 専門家は、適切な手続きをアドバイスし、裁判における戦略を立案し、交渉や訴訟をサポートしてくれます。 費用はかかりますが、スムーズな手続きと有利な解決に繋がる可能性が高まります。

7. まとめ

お父様の相続手続きを行い、遺産分割協議で合意できれば、スムーズに単独名義に変更できます。 しかし、相続放棄に応じない相続人がいる場合は、調停や訴訟が必要になる可能性が高いです。 裁判費用は、弁護士費用、裁判所への手数料、証人費用など、ケースによって大きく異なります。 勝訴確率は、証拠や状況によって変動しますが、質問者様の主張が認められる可能性は高いと予想されます。 複雑な相続手続きには、専門家の力を借りることを強くお勧めします。 早めの相談が、時間と費用の節約に繋がります。

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