
- Q&A
相続放棄をしていない場合、母親の死亡を隠された相続人の権利
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* 質問者は、妹から母親の死亡(2010年)を隠されていました。
* 父親は2005年に既に死亡しています。
* 別件の裁判資料で、母親の死亡事実を知りました。
* 相続放棄はしていません。
【悩み】
母親の死亡を隠されたことで、遺産相続の権利があるのかどうかが不安です。
まず、相続とは、被相続人(亡くなった人)の財産が、相続人(法律で定められた相続権を持つ人)に引き継がれることを言います。相続は、被相続人の死亡という「相続開始」によって発生します。
今回のケースでは、母親の死亡が相続開始の時点です。2010年に母親が亡くなった時点で、相続が開始されました。相続人は、民法第886条で定められており、配偶者と子です。父親は既に亡くなっているので、相続人は質問者と妹になります。
妹が母親の死亡を隠していたとしても、質問者の相続権は消滅しません。相続開始の時点で、質問者は既に相続人となっていました。妹の行為は、不正行為にあたる可能性がありますが、質問者の相続権そのものに影響はありません。
今回のケースに関係する法律は、民法(特に相続に関する規定)です。民法では、相続開始、相続人、相続分などが規定されています。 相続放棄については、相続開始を知ってから3ヶ月以内に家庭裁判所に相続放棄の申述をする必要があります。質問者は相続放棄をしていないため、相続権を有しています。
よく「相続を知らなかったから相続権がない」と誤解されることがありますが、これは間違いです。相続開始(被相続人の死亡)の事実を知ってから3ヶ月以内に相続放棄をしない限り、相続権は発生します。妹の行為は倫理的に問題がありますが、法律上、相続権の有無には影響しません。
まず、妹に遺産分割協議(相続財産をどのように分けるかを決める協議)を申し入れましょう。協議がまとまらない場合は、家庭裁判所に遺産分割調停を申し立てることができます。 その際、母親の死亡を隠されていた事実を証拠として提示することで、有利に交渉を進められる可能性があります。 弁護士に相談することで、スムーズな遺産分割を進めることができます。
遺産分割協議が難航した場合、または、遺産の内容が複雑な場合(不動産、高額な預金など)は、弁護士などの専門家に相談することを強くお勧めします。専門家は法律的な知識に基づいて適切なアドバイスを行い、紛争を回避するお手伝いをしてくれます。
妹が母親の死亡を隠していたとしても、相続放棄をしていない限り、質問者には相続権があります。 遺産分割協議を進めるにあたっては、弁護士などの専門家に相談することも検討しましょう。 重要なのは、まずは事実関係を明確にし、冷静に手続きを進めることです。 自分の権利を守るためにも、適切な対応を心がけてください。
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