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  • 相続放棄を拒否した場合、共有不動産のリフォームは可能?6分の1の権利を持つ私の立場は?

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相続放棄を拒否した場合、共有不動産のリフォームは可能?6分の1の権利を持つ私の立場は?

【背景】
* 父が亡くなった際、母と子供3人で相続しました。私の相続分は土地と家屋の6分の1です。
* 母が亡くなり、遺言で妹が家を相続しました。私の6分の1の相続分は確定しています。(母の遺留分については時効で消滅)
* 妹が現在、家を改装しています。
* 数ヶ月前、妹の夫から私の6分の1の権利を相続放棄するよう要求されましたが、拒否しました。

【悩み】
妹は、私の承諾を得ずに、家の改装・リフォームをして良いのでしょうか?私の6分の1の権利は守られるのでしょうか?

妹の単独での改装は原則不可。共有者の同意が必要です。

回答と解説

1. 相続と共有不動産の基礎知識

相続とは、被相続人(亡くなった人)の財産が、相続人(法律で定められた相続権を持つ人)に引き継がれることです。質問者さんのケースでは、父と母の財産である土地と家屋が、母と子供3人で相続されました。相続によって、土地と家屋は共有状態(複数の所有者が共有する状態)となり、質問者さんはその6分の1の所有権を持っています。

共有不動産とは、複数の者が所有権を共有する不動産のことです。共有状態にある不動産を管理・処分するには、原則として、全共有者の同意が必要です。(民法249条)

2. 今回のケースへの直接的な回答

妹は、質問者さんの承諾を得ずに、単独で家の改装を行うことは原則としてできません。共有不動産の管理・処分には、全共有者の同意が必要だからです。妹が単独で改装を進めた場合、質問者さんは、その改装を妨げるための法的措置(例えば、差止請求(裁判所に、改装を止めるように命じることを求める請求))をとることができます。

3. 関係する法律や制度

このケースでは、民法が関係します。特に、共有に関する規定(民法249条~260条)が重要です。これらの規定は、共有者の権利と義務、共有物の管理・処分方法などを定めています。

4. 誤解されがちなポイントの整理

「遺言で妹が家を相続したから、妹が自由に処分できる」と誤解する人がいますが、これは間違いです。遺言によって相続権が移転したとしても、質問者さんが持っている6分の1の所有権は消滅しません。妹は、質問者さんの6分の1の所有権を無視して、自由に改装することはできません。

5. 実務的なアドバイスや具体例の紹介

妹と話し合い、改装の内容や費用負担について合意するのが最善です。話し合いがうまくいかない場合は、弁護士などの専門家に相談し、法的措置を検討することも必要です。例えば、改装によって質問者さんの所有権が侵害される可能性がある場合、差止請求や損害賠償請求を行うことができます。

6. 専門家に相談すべき場合とその理由

話し合いがうまくいかない場合、または、法律的な知識が不足している場合は、弁護士や司法書士に相談することをお勧めします。専門家は、質問者さんの権利を保護するための適切なアドバイスと法的措置を提案してくれます。特に、相続や不動産に関する専門知識は複雑なため、専門家の助言は非常に重要です。

7. まとめ(今回の重要ポイントのおさらい)

共有不動産の改装には、全共有者の同意が必要です。妹は質問者さんの同意を得ずに改装を行うことはできません。話し合いがうまくいかない場合は、弁護士などの専門家に相談しましょう。自分の権利を守るために、積極的に行動することが大切です。 相続や共有不動産に関する問題は、専門家の助言を得ながら対応することが重要です。

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