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相続放棄後、生活保護受給者の父の部屋を解約・片付けするには?保証人の負担を最小限に抑える方法

質問の概要

父が亡くなりました。父は一人暮らしで生活保護受給者で、ワンルームマンションに住んでいました。連帯保証人は父の友人です。父には借金があり、姉と私は相続放棄を受理されています。母とは20年前に離婚しています。父の部屋を片付けていたところ、知恵袋で「父の財産には触ってはいけない」と知り、ゴミを処分せずに袋にまとめてあります。亡くなった翌月の末に部屋を返したいので、不動産屋に連絡して解約手続きを進めても良いのでしょうか?本来は保証人に連絡し、解約・片付けの手伝いを申し出るのが良いのでしょうか?保証人は父の友人なので、迷惑を極力避けたいと考えています。保証人に連絡して解約できた場合、片付けを手伝うことは可能でしょうか?

短い回答

相続放棄後も解約は可能。不動産屋へ直接連絡し、状況を説明。保証人には状況を伝え、可能であれば片付け協力依頼。

相続放棄後の賃貸借契約

相続放棄とは、相続財産を受け継がないことを法的に宣言することです(民法第915条)。相続放棄をすれば、借金や債務も引き継ぐ必要はありません。しかし、賃貸借契約は相続財産ではありません。賃貸借契約は、借主(この場合は亡くなったお父様)と家主との間の契約であり、借主の死亡によって契約自体が消滅するわけではありません。

解約手続きの方法

相続放棄をしたからといって、すぐに部屋を空ける必要はありません。賃貸借契約は、借主の死亡によって自動的に終了するわけではありません。解約するには、家主(不動産会社)に対して解約の意思表示をする必要があります。

まず、不動産会社に連絡し、お父様の死亡と相続放棄の手続きが完了したことを伝えましょう。相続放棄の受理証明書のコピーなどを提示すると、スムーズに手続きが進みます。

保証人への連絡

連帯保証人は、借主が家賃を滞納した場合などに、家主に対して家賃を支払う責任を負う人です。お父様の死亡と相続放棄を保証人の方にも伝えましょう。ただし、相続放棄済みであることを明確に伝えれば、保証人に家賃滞納の責任は発生しません。

保証人に連絡するメリットは、解約手続きに関するアドバイスをもらえたり、片付けの手伝いを依頼できる可能性がある点です。迷惑を避けたい気持ちも理解できますが、状況を丁寧に説明すれば、理解を示してくれる可能性があります。

部屋の片付け

相続放棄をした場合でも、部屋の片付けは、ご自身で行うことができます。ただし、お父様の遺品の中に、価値のあるもの(現金や貴金属など)が含まれている場合は、勝手に処分せず、弁護士や司法書士などに相談することをお勧めします。

誤解されがちなポイント

相続放棄をすると、全てが解決すると思われがちですが、賃貸借契約は相続財産ではないため、別途解約手続きが必要です。また、保証人に連絡せずに解約を進めることも可能ですが、状況を説明し、協力をお願いする方が円滑な手続きを進められます。

実務的なアドバイス

* 不動産会社への連絡は、書面(内容証明郵便が望ましい)と電話の両方で行いましょう。
* 相続放棄の受理証明書のコピーを必ず提示しましょう。
* 部屋の明け渡し時期について、不動産会社と合意しましょう。
* 片付けの際に、不用品は処分し、必要なものは持ち帰りましょう。
* 遺品整理業者に依頼するのも一つの手段です。費用はかかりますが、時間と労力を節約できます。

専門家に相談すべき場合

* 遺品の中に高価な品物があった場合
* 不動産会社との間でトラブルが発生した場合
* 借金の額が大きく、債権者との交渉が必要な場合

まとめ

相続放棄後でも、賃貸借契約は継続しているため、解約手続きが必要です。不動産会社に状況を説明し、解約手続きを進めましょう。保証人への連絡は任意ですが、状況を説明し、協力をお願いすることで、円滑な手続きを進めることができます。遺品整理や借金問題など、不安な点があれば、弁護士や司法書士に相談することをお勧めします。

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