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相続放棄後の定期借地権物件の売却方法:借地権名義変更と売却手続きの解説

【背景】
* 父が亡くなり、借金があったため、母と私(長男)を含む相続人全員で相続放棄をしました。
* 父が生前に住んでいた家は定期借地権の物件で、家の名義は叔父に変更済みですが、借地権の名義は父のままでした。
* 叔父に約800万円を返すため、物件を売却したいと考えています。
* 弁護士にも相談しましたが、話がなかなか進まず困っています。
* 物件は築18年です。

【悩み】
相続放棄後、借地権の名義人が父のままの状態で、物件を売却する方法がわかりません。弁護士への相談も進展がなく、どうすれば売却できるのか不安です。

相続放棄後でも、借地権を売却可能です。名義変更と売却手続きが必要です。

相続放棄後の定期借地権物件の売却:基礎知識

まず、定期借地権(ていきしゃくちけん)とは、一定期間(例えば50年など)土地を借りて建物を建てる権利のことです。所有権とは異なり、土地の所有権は地主にあります。今回のケースでは、建物は叔父さんの名義、借地権は亡くなったお父さんの名義となっています。相続放棄をした後でも、借地権は相続財産として扱われますが、相続人はその権利を放棄した状態です。しかし、権利そのものが消滅したわけではありません。

相続放棄後の物件売却手続き

相続放棄後でも、物件を売却することは可能です。ただし、手続きが複雑になります。まず、亡くなったお父さんの借地権の名義を、売却できる状態にする必要があります。そのためには、相続放棄をした後でも、相続財産管理人(そうぞくざいさんかんりにん)を裁判所に選任してもらう必要があります。相続財産管理人は、相続放棄によって相続人が相続財産を管理できなくなった場合に、裁判所が選任する人で、相続財産の管理や処分を行います。

相続財産管理人の選任と借地権の名義変更

相続財産管理人が選任されると、その管理人を通して借地権の名義変更手続きを進めることができます。具体的には、管理人が相続財産である借地権を売却する手続きを行います。この手続きには、公証役場での手続きや、地主への承諾取得などが含まれます。

関係する法律:民法と借地借家法

このケースでは、民法(みんぽう)(特に相続に関する規定)と借地借家法(しゃくちしゃくやほう)が関係してきます。民法は相続放棄や相続財産管理人の規定を定めており、借地借家法は借地権の譲渡(じょうと)(売買)に関する規定を定めています。

誤解されがちなポイント:相続放棄と権利の消滅

相続放棄は、相続財産の権利を放棄する手続きですが、権利そのものが消滅するわけではありません。相続財産は、相続財産管理人によって管理・処分されます。そのため、相続放棄をしたからといって、物件を売却できないわけではありません。

実務的なアドバイス:専門家への相談

弁護士への相談が難航しているとのことですが、別の弁護士や司法書士(しほうしょし)に相談することをお勧めします。相続放棄後の物件売却は複雑な手続きを伴うため、専門家の助けが必要不可欠です。また、不動産会社にも相談し、売却価格の査定や売却方法についてアドバイスを求めることも有効です。

専門家に相談すべき場合

手続きが複雑で、自身で進めるのが困難な場合、必ず専門家に相談しましょう。特に、借地権の名義変更や、地主との交渉、売買契約の締結など、法律的な知識が必要な場面では、専門家のアドバイスが不可欠です。

まとめ:相続放棄後の物件売却は専門家と連携して

相続放棄後でも、定期借地権物件の売却は可能です。しかし、相続財産管理人の選任や名義変更など、複雑な手続きが必要です。スムーズに売却を進めるためには、弁護士や司法書士、不動産会社などの専門家と連携して進めることが重要です。焦らず、専門家の力を借りながら、一つずつ手続きを進めていきましょう。

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