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相続放棄後も権利主張?兄の要求は法的根拠があるのか徹底解説!

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兄の主張は法的根拠があるのでしょうか?遺言がない場合、相続人である兄は本当に財産の1/4を受け取れるのでしょうか?また、私と母の合意なしに、兄が勝手に契約を進めても問題ないのでしょうか?法律的な見地から、兄の要求の妥当性を知りたいです。
相続とは、人が亡くなった際に、その人の財産(不動産、預金、有価証券など)が相続人(配偶者、子、親など)に引き継がれることです。相続が発生すると、相続人は法律で定められた割合で遺産を相続します(法定相続分)。遺言書があれば、その内容に従って遺産が分割されますが、遺言書がない場合は、法定相続分に基づいて遺産分割協議(相続人同士の話し合い)を行い、遺産を分割します。
今回のケースでは、遺言がないため、法定相続分に基づいて遺産分割を行うことになります。法定相続分は、相続人の関係によって異なります。例えば、配偶者と子が相続人の場合は、配偶者が2分の1、子が2分の1を相続します。
遺産分割協議は、相続人全員の合意によって行われます。合意が得られない場合は、家庭裁判所に遺産分割の調停を申し立てることができます。調停が成立しない場合は、裁判で遺産分割の方法を決めることになります。
質問者様のケースでは、遺産分割協議書を作成せずに、母が全財産を相続することに合意しました。しかし、この合意は、相続人全員(母、兄、質問者)の合意に基づいていないため、法的効力(法律的に有効であること)が弱い可能性があります。
兄が「父が実家を自分にくれると言っていた」という主張は、証拠がない限り、法的根拠としては弱いと言えます。口約束だけでは、法的効力はありません。
兄が実家の名義変更を要求し、それを質問者様が受け入れたとしても、それはあくまでも「合意」に基づくものであり、法律上の強制力はありません。
日本の相続に関する法律は、主に民法(特に第900条以降)に規定されています。民法では、相続の発生、相続人の範囲、法定相続分、遺産分割の方法などが定められています。
「遺言がないから、相続人に必ず財産の1/4を渡さなければならない」という誤解はよくあることです。遺言がない場合でも、遺産分割協議によって、相続人の間で遺産の分配割合を決めることができます。法定相続分はあくまでも基準であり、相続人全員の合意があれば、法定相続分と異なる割合で遺産を分割することも可能です。
遺産分割協議を行う際には、必ず書面を作成し、相続人全員が署名・捺印することが重要です。遺産分割協議書があれば、後々のトラブルを回避することができます。
今回のケースでは、遺産分割協議書を作成していなかったことが、兄の要求を呑まざるを得なかった原因の一つです。もし、遺産分割協議書を作成していたら、兄の主張はもっと簡単に反論できた可能性があります。
相続問題は複雑で、専門知識がないと適切な対応が難しい場合があります。遺産分割協議がうまくいかない場合、または相続に関するトラブルが発生した場合には、弁護士や司法書士などの専門家に相談することをお勧めします。専門家は、法律に基づいた適切なアドバイスを与えてくれます。
* 遺産分割協議書は、相続トラブルを防ぐために非常に重要です。
* 口約束だけでは、法的効力はありません。
* 相続に関するトラブルが発生した場合は、専門家に相談することが重要です。
今回のケースでは、兄の主張は法的根拠が弱い可能性が高く、兄の行為は法律的に問題がある可能性があります。しかし、すでに名義変更が済んでいるため、現状を覆すのは難しいかもしれません。今後、同様のトラブルを避けるためには、遺産分割協議書を作成するなど、適切な手続きを行うことが重要です。
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