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相続放棄済みの共有名義土地建物!絶縁状態の相手方との処分方法と注意点

【背景】
* 母と祖父が共有名義で土地・建物・道路を購入。母が20分の1ずつ所有。
* 祖父が他界後、祖母と絶縁。祖父の遺言を無視され、相続放棄。
* 祖母が共有名義の土地建物内で他界(自殺)。
* 後見人が祖母につき、葬儀をせず、土地建物の処分を主張。
* 質問者も相続放棄済み。

【悩み】
絶縁状態の相手方(祖母を相続した孫)と行政書士が土地建物の処分を希望していますが、信用しておらず、早期処分する方法と、自分の所有分をだまし取られない方法を知りたいです。また、事故物件となってしまったことや、面積が小さく処分が難しいことなど、様々な問題を抱えています。

共有持分の売却、または裁判による共有物分割を検討しましょう。

回答と解説

1.共有不動産と相続放棄の基礎知識

不動産の共有とは、複数の人が同一の不動産を所有することです(例:AさんとBさんがそれぞれ土地の半分ずつを所有)。今回のケースでは、質問者と相手方が土地、建物、道路を20分の1ずつ共有しています。相続放棄とは、相続開始があったことを知った日から3ヶ月以内に家庭裁判所に申述することで、相続人としての地位を放棄することです(民法第900条)。質問者様は相続放棄を済ませているため、原則として、この不動産の処分に直接関与する必要はありません。しかし、共有不動産であるため、相手方の意向を完全に無視することはできません。

2.今回のケースへの直接的な回答

質問者様の状況を鑑みると、以下の2つの方法が考えられます。

* **共有持分の売却:** 相手方と合意の上で、共有不動産を売却します。売却益は、共有持分の割合に応じて分配されます。ただし、相手方との関係が悪いため、合意形成が難しい可能性があります。
* **共有物分割:** 裁判所に共有物分割の訴えを起こし、裁判所が不動産の分割方法を決定します。分割が物理的に不可能な場合は、競売による売却が命じられることもあります。この方法であれば、相手方の同意を得なくても手続きを進められます。

3.関係する法律や制度

* **民法第246条~258条(共有):** 共有不動産に関する規定。
* **民法第900条(相続放棄):** 相続放棄に関する規定。
* **民事訴訟法:** 共有物分割請求に関する規定。

4.誤解されがちなポイントの整理

相続放棄をしたからといって、共有不動産への権利が完全に消滅するわけではありません。共有持分は依然として質問者様に帰属しており、処分には質問者様の同意が必要になります。また、後見人が葬儀費用を捻出するために土地建物を処分したいという主張は、必ずしも法的根拠があるとは限りません。後見人の権限は、被後見人の利益を守ることに限定されます。

5.実務的なアドバイスや具体例の紹介

相手方との交渉は、弁護士や司法書士などの専門家を通じて行うことをお勧めします。専門家は、法律的な知識に基づいて交渉を進め、質問者様の権利を守ります。また、相手方が提示する条件が不当な場合は、裁判による解決も視野に入れるべきです。例えば、相手方が提示する売却価格が著しく低い場合、裁判で適正な価格を主張することができます。

6.専門家に相談すべき場合とその理由

相手方との交渉が難航したり、裁判による解決を検討する場合は、弁護士や司法書士に相談することが重要です。専門家は、法律的な知識と経験に基づいて適切なアドバイスを行い、手続きをサポートします。特に、相手方に行政書士がついている状況では、専門家の力を借りることで、より有利に交渉を進めることができます。

7.まとめ(今回の重要ポイントのおさらい)

相続放棄後でも、共有不動産の処分には質問者様の同意が必要です。相手方との交渉が困難な場合は、弁護士や司法書士に相談し、共有持分の売却または共有物分割の手続きを進めることをお勧めします。裁判による解決も選択肢の一つです。専門家の力を借りることで、自分の権利を守りながら、早期に問題を解決できる可能性が高まります。 相手方の主張に惑わされず、冷静に状況を判断し、適切な行動をとることが重要です。

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