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相続時、共有名義不動産の登録免許税が高額で払えない場合の対処法

【背景】
父が亡くなり、母と私で実家の土地と建物を相続することになりました。相続は、母と私で半分ずつです。しかし、相続登記(所有権の移転登記)をするための登録免許税(不動産の所有権移転時にかかる税金)が、予想以上に高額で、私が支払うのが困難です。

【悩み】
登録免許税を払えない場合、実家の不動産はどうなるのでしょうか?競売にかけられたり、相続放棄せざるを得ないのでしょうか?他に何か方法はないでしょうか?

分割払い、減額申請、売却など検討を。

回答と解説

テーマの基礎知識:相続と登録免許税

相続とは、被相続人(亡くなった人)の財産が、相続人(法律で定められた相続権を持つ人)に引き継がれることです。不動産を相続する場合、相続登記を行う必要があります。この登記には、登録免許税という税金がかかります。税額は、不動産の価格(課税標準)と税率によって決まります。課税標準は、不動産の評価額に基づいて算出されます。

今回のケースへの直接的な回答

登録免許税の支払いが困難な場合でも、すぐに不動産が競売にかけられるわけではありません。いくつかの選択肢があります。まず、税務署と相談し、分割払い(登録免許税を数回に分けて支払う)を検討してみましょう。また、不動産の評価額に異議がある場合は、減額申請を行うことも可能です。さらに、不動産を売却して、その売却代金から登録免許税を支払うという方法もあります。相続放棄は、相続そのものを放棄することなので、不動産を相続したくない場合に選択する手段です。

関係する法律や制度

* **登録免許税法**: 登録免許税の税率や納付方法などを定めています。
* **相続税法**: 相続税の計算方法や納付方法などを定めています。相続税と登録免許税は別々の税金です。
* **民法**: 相続に関する基本的なルールを定めています。共有名義の場合の権利や義務も規定されています。

誤解されがちなポイントの整理

* **登録免許税の非納付と競売**: 登録免許税を支払わなくても、すぐに競売にかけられるわけではありません。まずは税務署と交渉することが重要です。
* **相続放棄と登録免許税**: 相続放棄は、相続財産全体を放棄することを意味します。登録免許税の支払いが困難だからといって、すぐに相続放棄を選択する必要はありません。
* **共有名義と登録免許税**: 共有名義の場合、相続人はそれぞれ自分の持ち分に応じた登録免許税を負担します。

実務的なアドバイスや具体例の紹介

例えば、相続した不動産の評価額が1000万円で、税率が1.2%の場合、登録免許税は12万円になります。この金額が支払えない場合は、以下のような対応が考えられます。

* **税務署への相談**: 分割払いの申請、減額申請などを検討します。
* **不動産売却**: 不動産を売却し、売却代金から登録免許税を支払います。売却には仲介業者に依頼するのが一般的です。
* **相続税の申告**: 相続税の申告期限までに、相続税の納付計画を税理士と相談して立てます。相続税と登録免許税は別物ですが、相続税の納税資金計画に登録免許税の納付も組み込むことで、資金繰り全体をスムーズにできます。

専門家に相談すべき場合とその理由

不動産の評価額が複雑であったり、相続税の申告が必要な場合、税理士や弁護士などの専門家に相談することをお勧めします。専門家は、個々の状況に合わせた最適な解決策を提案してくれます。特に、高額な不動産を相続する場合や、相続人が複数いる場合は、専門家のアドバイスが不可欠です。

まとめ(今回の重要ポイントのおさらい)

登録免許税の支払いが困難な場合でも、慌てずに税務署と相談し、分割払いなどの制度を活用したり、不動産の売却を検討したりすることが可能です。相続放棄は最終手段として考え、専門家のアドバイスを受けることも重要です。 相続に関する手続きは複雑なため、専門家への相談を積極的に検討しましょう。 早めの行動が、より良い解決につながります。

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