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相続登記:複数不動産から1筆のみ名義変更は可能?遺産分割協議と手続きの流れ
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相続登記をする際に、複数の不動産の中から1筆だけを私名義にする登記申請は可能でしょうか?手続きに特別な注意点などありますか?
相続登記とは、亡くなった方の不動産の所有権を相続人に移転する登記手続きです(登記=不動産の所有権などを公的に記録すること)。複数の不動産を相続する場合、全てを同じ相続人の名義にする必要はありません。遺産分割協議(相続人同士で遺産の分け方を決める協議)で、どの不動産を誰が相続するかを決めることができます。そして、その合意に基づいて、それぞれの不動産について個別に相続登記を行うことが可能です。
質問者様のケースでは、複数の不動産のうち1筆を特定し、遺産分割協議書を作成済みとのことです。これは相続登記申請において非常に重要なステップです。遺産分割協議書は、相続人全員の合意を示す証拠書類であり、登記官が登記を認めるための必須書類となります。この協議書に、特定の不動産を質問者様1人名義とする旨が明確に記載されていれば、問題なく登記申請が可能です。
この手続きは、不動産登記法(不動産の所有権などの登記に関する法律)に基づいて行われます。同法は、不動産の所有権を明確にするため、登記を義務付けています。相続登記もこの法律に基づいて行われ、遺産分割協議書が登記の根拠となります。
相続登記は、必ず全ての不動産を同時に処理しなければならないという誤解がありますが、これは間違いです。遺産分割協議で相続人が合意していれば、不動産ごとに、また相続人ごとに、個別に登記申請を行うことができます。
1.遺産分割協議書の作成:相続人全員で協議し、どの不動産を誰が相続するかを明確に記載した遺産分割協議書を作成します。公証役場で作成すると、法的効力がより強固になります。
2.登記申請の準備:必要書類(遺産分割協議書、相続関係説明図、登記申請書など)を準備します。司法書士に依頼するとスムーズです。
3.登記申請:準備した書類を持って、法務局に登記申請を行います。
4.登記完了:登記が完了すると、新しい登記簿謄本が交付されます。
相続人が多く、不動産の数が多くなったり、相続財産に複雑な事情(抵当権の設定など)があったりする場合は、司法書士などの専門家に相談することをお勧めします。専門家は、手続きをスムーズに進めるためのサポートをしてくれます。また、相続税の申告など、相続に関する他の手続きについてもアドバイスを受けることができます。
複数の不動産を相続する場合でも、遺産分割協議に基づいて、特定の不動産のみを相続人の名義に変更する相続登記は可能です。遺産分割協議書をきちんと作成し、必要書類を準備して手続きを進めましょう。複雑なケースや不安な点がある場合は、専門家への相談を検討することをお勧めします。 手続きは複雑な部分もありますので、不明な点があれば、法務局や司法書士に相談することをお勧めします。
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