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相続財産と共有名義物件:地代と入居使用料の請求について徹底解説

【背景】
* 母名義の土地に、兄と私の共有名義の建物(本宅)があります。母が亡くなるまで居住していました。
* 母名義の土地に、兄単独名義の建物があり、貸家として兄が管理し、家賃収入を得ています。母は土地を無償で貸していました。
* 母の死後、相続手続きが進んでおらず、土地の名義変更もされていません。兄は不動産を希望、私は現金分割を希望しており、話がまとまっていません。
* 兄は亡くなった母名義の土地の貸家から家賃収入を全額取得しています。
* 母の死後、兄夫婦が私の承諾なく本宅に住んでいます。

【悩み】
* 過去1年間、兄が母名義の土地の貸家から得た家賃収入のうち、地代相当額を請求することは可能でしょうか?
* 兄夫婦が私の承諾なく本宅に住んでいることについて、使用料を請求することは可能でしょうか?請求が認められる可能性は?
* 請求できる場合、その手続きや根拠となる法律は何でしょうか?

地代・使用料請求は可能性あり。法律に基づき請求可能。

相続財産と共有物件に関する基礎知識

まず、相続(相続とは、被相続人が死亡した際に、その財産が相続人に引き継がれることをいいます。)について理解しましょう。ご質問の場合、母名義の土地と建物は相続財産となり、兄と質問者様で相続します。相続財産の分割は、法定相続分(法定相続分とは、民法で定められた相続人の相続割合のことです。配偶者や子の有無によって割合が異なります。)に従って行われます。

共有物件(共有物件とは、複数の所有者が共同で所有する不動産のことです。)については、各共有者が自由に処分できるわけではありません。例えば、本宅は兄と質問者様の共有物件です。一方の承諾なく、勝手に使用したり、処分したりすることはできません。

地代請求の可能性

兄が母名義の土地を無償で借りて貸家として使用し、家賃収入を得ていた点について、相続開始後(相続開始とは、被相続人が死亡した時点のことです。)も継続して家賃収入を得ていることは、不当利得(不当利得とは、法律上理由なく利益を得ている状態のことです。)にあたる可能性があります。そのため、相続開始後1年間分の地代相当額を請求できる可能性があります。

入居使用料請求の可能性

兄夫婦が質問者様の承諾を得ずに本宅に住んでいる点については、不法占拠(不法占拠とは、他人の土地や建物を、所有者の承諾なく占有することです。)にあたります。そのため、使用料の請求が可能です。

関連する法律

地代請求、使用料請求の根拠となる法律は、民法です。具体的には、民法第709条(不当利得)や民法第200条(共有物の使用)などが関係します。

誤解されがちなポイント

相続手続きが完了していないから請求できない、と誤解する人がいますが、相続開始後、相続財産は相続人の共有となります。そのため、相続手続きが完了していなくても、不当利得や不法占拠に基づく請求は可能です。

実務的なアドバイスと具体例

まず、兄と話し合い、相続財産の分割方法について合意を目指しましょう。合意が難しい場合は、弁護士や司法書士に相談し、遺産分割協議(遺産分割協議とは、相続人同士で相続財産の分割方法を決める手続きのことです。)を行いましょう。話し合いがまとまらない場合は、裁判による解決も考えられます。

具体例として、兄が1年間で得た家賃収入が120万円だったとします。土地の割合を考慮し、地代相当額を算出し、請求することができます。使用料についても、本宅の広さや地域相場などを考慮して算出します。

専門家に相談すべき場合

相続問題は複雑で、法律の知識が必要な場合があります。話し合いがまとまらない場合、または請求額の算出に迷う場合は、弁護士や司法書士に相談することをお勧めします。彼らは専門的な知識と経験に基づいて適切なアドバイスをしてくれます。

まとめ

母名義の土地と建物を巡る相続問題において、兄による不当利得や不法占拠の可能性があり、地代と使用料の請求は可能です。民法に基づき、請求できますが、複雑な問題のため、専門家への相談が有効です。早急に弁護士や司法書士に相談し、適切な手続きを進めることをお勧めします。

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