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相続財産に抵当権がある場合の遺産分割協議書の書き方と注意点

【背景】
* 主人の父が亡くなりました。
* 家と土地は、主人と亡くなった父が夫婦名義で所有していました。
* 相続人は、主人の母と主人(一人っ子)です。
* 主人の両親の家に抵当権(ローン)を設定し、主人が家のローンを組んでいました。ローンの残額は約200万円です。

【悩み】
遺産分割協議書の作成方法が分かりません。特に、抵当権の扱い方(金額の記載方法など)に迷っています。家と土地は全て母に相続させたいと思っていますが、抵当権の扱い方をどのように記載すれば良いのか教えてください。

抵当権残額200万円を相続、不動産は母へ。

相続と遺産分割協議書の基礎知識

相続とは、被相続人(亡くなった人)の財産が、相続人(法律で定められた相続権を持つ人)に引き継がれることです。遺産分割協議書は、相続人全員で話し合って、相続財産をどのように分けるかを決めた内容を記載した書面です。この書面がないと、相続財産の分割がスムーズに進みません。特に、不動産などの高額な財産を相続する場合は、必ず作成しておきましょう。

今回のケースへの直接的な回答

質問者様のケースでは、家と土地を母親が相続し、抵当権(ローン残債)を夫が相続するという分割方法が考えられます。遺産分割協議書には、不動産の具体的な住所や地番、抵当権の金額(現在の残債200万円)を明確に記載する必要があります。

抵当権と相続の関係

抵当権とは、借金(債務)の担保として、不動産に設定される権利です。相続において、抵当権付きの不動産を相続した場合、その不動産の所有権と共に抵当権も相続することになります。つまり、不動産を相続する人は、同時にローンの返済義務も負うことになります。

遺産分割協議書の具体的な書き方

遺産分割協議書には、以下の点を明確に記載しましょう。

  • 被相続人:(亡くなった方の氏名、住所など)
  • 相続人:(相続人の氏名、住所、続柄など)
  • 相続財産:(家と土地の住所、地番、評価額など。抵当権の有無と金額も記載)
  • 遺産分割の内容:(誰がどの財産を相続するかを明確に記載。例:「相続財産のうち、下記不動産は〇〇(母の名前)が相続する。」「相続財産のうち、抵当権200万円は〇〇(主人の名前)が相続する。」)
  • 日付:
  • 相続人全員の署名・押印:

誤解されがちなポイントの整理

抵当権の金額は、ローンの契約時の金額ではなく、現在の残債額を記載する必要があります。また、抵当権を相続したからといって、必ずしもローンの返済義務を負うとは限りません。例えば、相続放棄をすれば、抵当権の返済義務からも解放されます。しかし、相続放棄には期限があり、手続きも複雑なため、専門家への相談が必須です。

実務的なアドバイスや具体例の紹介

遺産分割協議書の作成は、専門知識が必要な場合もあります。弁護士や司法書士などの専門家に相談することで、トラブルを防ぎ、スムーズに手続きを進めることができます。特に、抵当権や複雑な相続税の問題などがある場合は、専門家のアドバイスを受けることをお勧めします。

専門家に相談すべき場合とその理由

以下の場合は、専門家への相談が強く推奨されます。

  • 相続財産に複雑な権利関係(抵当権、共有など)がある場合
  • 相続税の申告が必要な場合
  • 相続人同士で意見が合わない場合
  • 相続放棄を検討している場合

専門家は、法律に基づいた適切なアドバイスを行い、トラブルを回避するお手伝いをしてくれます。

まとめ(今回の重要ポイントのおさらい)

遺産分割協議書の作成は、相続手続きにおいて非常に重要なステップです。特に抵当権がある場合は、現在の残債額を正確に記載し、相続人全員で合意した内容を明確に記述する必要があります。不明な点や不安な点がある場合は、弁護士や司法書士などの専門家に相談することをお勧めします。相続は一生に一度の大きな出来事ですので、慎重に進めることが大切です。

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