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相続財産の分割禁止:民法における根拠条文と判例、その実務的解説

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しかし、「相続人の一部又は全員に対してもできる」という部分の根拠となる条文や判例が見つからず、困っています。この記述の法的根拠を教えていただきたいです。
相続(そうぞく)とは、人が亡くなった際に、その人の財産(不動産、預金、有価証券など)や権利義務が、法律に基づいて相続人(そうぞくじん)に引き継がれることです。相続人は、法律で定められた親族(配偶者、子、父母など)です。
相続財産の分割とは、相続人複数いる場合、相続財産を相続人同士で分け合うことです。 しかし、被相続人(亡くなった人)は、遺言書(いげんしょ)によって、この分割を禁止することができます。これが「分割禁止」です。
質問のテキストにある「相続人の一部又は全員に対してもできる」という記述は、民法第900条に基づいています。この条文は、遺言によって相続財産の分割を禁止できることを規定しており、その対象は相続人の一部または全員を問わないと解釈されます。 具体的な条文は以下のように解釈できます。
「相続財産を分割しないようにする旨の遺言は有効である。」
つまり、遺言書に「相続財産は分割しない」と明記されていれば、相続人全員に対して分割が禁止されることになります。また、「AとBは相続財産を分割してはならない」といったように、特定の相続人に対してのみ分割を禁止する遺言も有効です。
関係する法律は、主に民法です。特に、民法第900条(共有物の分割)が重要です。この条文は、共有物(複数の所有者がいる財産)の分割を規定していますが、遺言によって分割を禁止できることを認めています。 具体的には、遺言によって共有物の分割を禁止する旨の規定があれば、その規定に従う必要があります。
分割禁止は、相続財産全体を「共有状態」に維持することを意味します。相続人それぞれが、相続財産の全部分について共有者としての権利を持つことになります。 ただし、共有状態のままでは、財産の管理や処分に支障が生じる可能性があるため、相続人同士で合意の上で、共有状態を解消する必要があります。 分割禁止は、分割を「禁止」するだけで、共有状態を永遠に維持するものではありません。
例えば、家族経営の会社を相続する場合、分割禁止の遺言によって会社経営の継続性を確保することができます。 相続人全員が会社経営に関与し、会社を分割せずに継続させることを望む場合に有効です。
また、特定の不動産を将来、特定の相続人が相続することを確実にするためにも、分割禁止と併せて、他の相続人に対する代償(金銭など)の支払いを遺言で定めることができます。
遺言の作成は、法律的な専門知識が必要な複雑な手続きです。 相続財産の状況や相続人の状況によっては、分割禁止の遺言が適切でない場合もあります。 また、遺言書に不備があると、無効になる可能性があります。 そのため、弁護士や司法書士などの専門家に相談し、適切な遺言を作成することが重要です。特に、高額な財産や複雑な相続関係がある場合は、専門家のアドバイスを受けることを強くお勧めします。
民法第900条に基づき、遺言によって相続財産の分割を相続人の一部または全員に対して禁止することができます。しかし、分割禁止は共有状態を永遠に維持するものではなく、共有状態の解消には相続人同士の合意が必要となる場合が多いです。 複雑な相続問題では、専門家の相談が不可欠です。 遺言の作成は、将来のトラブルを防ぐためにも、慎重に進めるべき重要な手続きです。
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