- Q&A
共有私道に面した土地で駐車場経営は可能?第三者の通行権と共有者の承諾の要否を解説

ご入力いただいた内容は「お問い合わせ内容」としてまとめて送信されます。
無理な営業や即決のご案内は行いません。
共有持分についてお困りですか?
おすすめ3社をチェック共有持分を持つ私道に接した土地で、月極駐車場を始めたいです。私道の他の共有者から、契約者の車の通行を拒否されることはありますか?第三者の通行権について教えてください。
結論から言うと、あなたが共有持分権者として私道を利用する範囲内であれば、駐車場利用者のような第三者の通行を他の共有者が当然に拒否することはできません。
ただし、これは私道の利用が「社会通念上相当な範囲」であることが前提です。交通量が激増するなど、他の共有者の我慢の限度(受忍限度)を超えるような利用は、将来のトラブルに発展する可能性があります。この記事では、共有私道における第三者の通行権の法的な考え方と、駐車場経営を始める上での具体的な注意点について詳しく解説します。
共有私道の通行トラブルを理解する上で、まずは法律の基本的なルールを知っておくことが重要です。
民法第249条では、各共有者は「共有物の全部について、その持分に応じた使用をすることができる」と定められています。私道に置き換えると、たとえあなたの持分が10分の1であっても、道路の一部だけでなく、道路全体を通行する権利があるということです。
ここが今回の核心です。判例では、共有者のこの「使用する権利」には、共有者の生活や事業のために、その土地を訪れる第三者が通行することも含まれると解釈されています。
例えば、以下のような人たちの通行を、他の共有者は正当な理由なく拒否できません。
つまり、法的には、あなたが駐車場を経営し、その契約者があなたの土地にアクセスするために共有私道を通行すること自体を、他の共有者が一方的に禁止する権利はない、ということになります。
法律上は通行が認められるとはいえ、無制限というわけではありません。その利用が「他の共有者の迷惑にならない、常識的な範囲」を超えた場合、問題となる可能性があります。この「常識的な範囲」を法律用語で**「社会通念上相当な範囲」と言い、その限界を「受忍限度」**と呼びます。
駐車場経営を始めることで、他の共有者の「受忍限度」を超えてしまう可能性があるのは、主に以下のような点です。
ここまで法律上の権利について解説してきましたが、共有私道の問題は、法律論だけで解決しようとすると、ご近所関係を悪化させ、かえって泥沼化することが少なくありません。
トラブルを未然に防ぐ最も有効な方法は、駐車場経営を始める計画段階で、他の共有者の方々に丁寧に説明し、理解を得ておくことです。
「この土地に、〇台くらいの月極駐車場を作ろうと考えています。ご迷惑にならないよう、利用者にはマナーの徹底をお願いするつもりです」
このように事前に一言伝えておくだけで、相手の心証は全く異なります。反対意見や懸念が出た場合にも、事前に対策を講じることができます。可能であれば、通行ルールや補修費用の分担について、簡単な合意書を交わしておくと、将来にわたっての安心材料となるでしょう。
最後に、今回のポイントを整理します。
ご覧いただいたように、共有私道の利用は、法律上の権利と、近隣住民としての配慮という、二つのバランスの上に成り立っています。ご自身の事業を円滑に進め、かつ、ご近所との良好な関係を維持するためにも、まずは誠実なコミュニケーションから始めることが大切です。
もし、共有者間での話し合いが難航する場合や、将来のために正式な通行ルールを書面で定めておきたいといった場合には、共有不動産の問題に詳しい専門家に相談し、第三者の視点からアドバイスをもらうのも有効な手段です。
共有持分についてお困りですか?
おすすめ3社をチェック