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私道と電柱移動:隣家の建て替えで我が家の通行権はどうなる?

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隣家の建て替えに伴う私道上の電柱移動について、我が家の通行権(車が出し入れできる権利)をどのように守ることができるのか、不安です。電柱の位置変更に口を挟む権利はあるのでしょうか?
私道とは、個人が所有する道路のことです(公道とは異なり、国や地方自治体が管理する道路ではありません)。複数の所有者が共有する私道の場合、各所有者はその持分に応じた権利を有します。重要なのは「通行権」です。これは、私道の所有者や利用権を持つ者が、その私道を自由に通行できる権利のことです。 この通行権は、民法上の「地役権」(特定の土地に、他の土地の所有者に対して一定の権利を負担させる権利)として保護されます。
あなたのケースでは、隣家の建て替えに伴う電柱移動によって、あなたの家の通行権が侵害される可能性があります。そのため、電柱の移動場所について、隣家と話し合い、合意形成を図る必要があります。単独で決定できるものではありません。 あなたの通行権が確保されるような移動場所の選定、もしくは、移動に伴う補償(例えば、新たな通路の確保など)について交渉する必要があります。
この問題には、民法(特に、地役権に関する規定)が関係します。地役権は、契約によって設定される場合と、長年の使用によって取得される場合(準占有)があります。 また、私道に関するトラブルは、地方自治体の条例や慣習なども影響することがあります。
「私道の持分」と「通行権」は別物です。持分が大きいからといって、通行権を自由に制限できるわけではありません。 また、隣家には建て替えの権利がありますが、その権利行使によって、あなたの通行権を不当に侵害することはできません。
まず、隣家と直接話し合い、あなたの懸念を伝えましょう。 電柱の移動図面を示してもらい、移動後の通行状況を具体的に確認することが重要です。 話し合いがうまくいかない場合は、私道共有者全員で話し合う場を設けることを検討しましょう。それでも解決しない場合は、弁護士や司法書士などの専門家に相談することをお勧めします。
具体例として、電柱移動によって通行が困難になる場合、隣家が新たな通路を確保する、あるいは、通行の不便に対する補償金を支払うなどの解決策が考えられます。
話し合いが難航したり、法的知識が不足していると感じたりする場合は、弁護士や司法書士に相談しましょう。専門家は、あなたの権利を保護するための適切なアドバイスや法的措置を提案してくれます。特に、地役権の主張や、仮処分(電柱移動を一時的に差し止める措置)の申請が必要となる可能性もあります。
隣家の建て替えに伴う私道上の電柱移動は、あなたの通行権に影響を与える可能性があります。 まずは隣家と話し合い、合意を目指しましょう。話し合いがうまくいかない場合は、共有者全員で話し合ったり、専門家に相談したりすることを検討してください。 あなたの通行権は法律で保護されていることを理解し、積極的に権利を行使することが重要です。 早期の対応が、円滑な解決に繋がります。
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