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空き家の共有持分と固定資産税滞納:権利放棄と解決策を探る

【背景】
* 私が所有する家の半分をAさんが、残りの半分を私を含めた4人で所有しています。(それぞれ8分の1ずつ)
* Aさんが4年間固定資産税を滞納しており、私たち4人は滞納分を立て替えています。
* 家は空き家です。
* Aさんと連絡が取れず、税金の支払いや家の売却について話し合いができません。

【悩み】
Aさんの固定資産税滞納をこのまま負担し続けるのは嫌です。家も売りたいのですが、Aさんの協力が得られません。Aさんの権利を放棄してもらう方法、もしくは滞納問題を解決する方法を知りたいです。行政書士さんに内容証明を送ってもらうという話を聞きましたが、どのような内容になるのか、効果があるのか不安です。

Aさんの権利放棄は、協議と訴訟が必要。内容証明は交渉の第一歩。

回答と解説

テーマの基礎知識(共有持分と固定資産税)

不動産の共有持分とは、一つの不動産を複数人で所有する状態のことです。質問者さんのケースでは、半分をAさん、残りの半分を4人で共有しています。 固定資産税は、土地や家屋などの不動産を所有している人が支払う税金です。共有物件の場合、所有割合に応じて納税義務が生じます。Aさんが滞納しているのは、Aさんが所有する持分に対する固定資産税です。

今回のケースへの直接的な回答

Aさんの協力が得られない状況で、Aさんの権利を放棄させるには、まずAさんと話し合い、合意を得る必要があります。しかし、連絡が取れない状況では、話し合いは困難です。そのため、まずは内容証明郵便(内容証明郵便:郵便物が確実に相手方に届いたことを証明できる郵便サービス)で、Aさんに状況説明と権利放棄の要請を行うことが考えられます。それでも応じない場合は、裁判(訴訟:裁判所を通して権利を主張すること)による解決を検討する必要があります。具体的には、共有物分割請求訴訟(共有物分割請求訴訟:共有不動産を分割したり、売却して代金を分割したりするよう裁判所に請求すること)を起こすことで、裁判所の判断で売却し、その代金からAさんの持分と滞納税金を差し引くことができます。

関係する法律や制度

* **民法(共有に関する規定):**共有物件の管理や処分に関するルールが定められています。
* **固定資産税法:**固定資産税の納付義務や滞納した場合の措置が定められています。
* **民事訴訟法:**裁判手続きに関するルールが定められています。

誤解されがちなポイントの整理

「権利放棄」は、簡単にできるものではありません。Aさんの合意がない限り、一方的に権利を放棄させることはできません。行政書士に依頼する際も、必ず費用や手続きの内容を事前に確認しましょう。

実務的なアドバイスや具体例の紹介

1. **内容証明郵便の作成:**行政書士に依頼して、Aさんへの内容証明郵便を作成します。内容は、滞納状況、売却の必要性、権利放棄の要請、応じない場合の対応などを明確に記載します。
2. **交渉の継続:**内容証明郵便を送付後も、Aさんとの交渉を継続します。電話や訪問など、あらゆる手段を試みるべきです。
3. **訴訟への準備:**交渉が不調に終わった場合、共有物分割請求訴訟の準備を始めます。弁護士に相談し、訴訟に必要な書類や証拠を揃えましょう。

専門家に相談すべき場合とその理由

Aさんとの交渉が難航したり、訴訟を検討する場合は、弁護士や行政書士に相談することが重要です。専門家は法律知識に基づいた適切なアドバイスを行い、手続きを円滑に進めることができます。特に、裁判となると専門知識が不可欠です。

まとめ(今回の重要ポイントのおさらい)

Aさんの権利放棄は、容易ではありません。まずは内容証明郵便で交渉を試み、それでも解決しない場合は、弁護士や行政書士に相談し、訴訟という手段も視野に入れる必要があります。早めの専門家への相談が、問題解決への近道となります。 費用はかかりますが、長期的な負担を考えると、専門家の力を借りることは賢明な選択と言えるでしょう。

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