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競売落札マンションの放置バイク問題!撤去義務と管理組合との対応策を徹底解説
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管理組合から撤去するように言われているのですが、私自身で撤去の手続きを進めなければいけないのでしょうか?それとも、管理会社や管理組合に任せておけば良いのでしょうか?今後の対応に迷っています。
競売(競売法に基づく不動産の売却)で物件を落札すると、所有権は落札者に移転します(所有権移転登記)。これは、所有権の移転に関する法律(民法)に基づいています。つまり、落札したマンションとその敷地内にあるものは、あなたのものであると法律で認められます。ただし、前所有者の私物であるオートバイは、所有権があなたに移転したわけではありません。
前所有者が放置したオートバイの撤去責任は、原則として前所有者自身にあります。あなたは、新しい所有者として、そのオートバイの所有権は持っていません。勝手に撤去すると、不法行為(民法709条)に問われる可能性があります。
このケースでは、民法(特に不法行為に関する規定)と区分所有法(マンションの管理に関する法律)が関係してきます。民法は、所有権や不法行為といった基本的な権利義務を定めています。区分所有法は、マンションの共有部分(敷地内など)の管理や、管理組合の役割を規定しています。
所有権と占有は混同されがちです。所有権とは、物を使用・収益・処分する権利のことです。占有とは、物を実際に自分の管理下に置く状態です。前所有者は、オートバイの所有権を失っても、依然として占有している状態です。あなたは所有権を有しますが、占有権は持っていません。
まずは、管理組合に状況を詳しく説明しましょう。管理組合は、マンション全体の管理を担う立場です。管理規約(マンションの管理ルール)に、放置物の撤去に関する規定があるかもしれません。管理組合が、前所有者への連絡や撤去の催促を行うことを依頼しましょう。それでも撤去されない場合は、管理組合と協力して、法的措置(例えば、民事訴訟による占有妨害の除去請求)を検討する必要があるかもしれません。
前所有者との交渉が難航したり、法的措置が必要になったりした場合には、弁護士や司法書士に相談することをお勧めします。専門家は、法律に基づいた適切なアドバイスや手続きを支援してくれます。特に、競売物件特有の事情や、管理組合との関係性など、複雑な問題に対処する際には、専門家の知見が不可欠です。
競売落札後の放置バイク問題は、あなた自身で直接解決しようとせず、まずは管理組合と連携することが重要です。管理規約を確認し、管理組合の協力を得ながら、前所有者への適切な対応を進めましょう。必要に応じて、弁護士や司法書士などの専門家の助言を求めることも検討してください。放置バイク問題をスムーズに解決し、安心してマンション生活を始められるよう、適切な手順を踏むことが大切です。
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