• Q&A
  • 管理規約がないマンションの共有部分の持ち分:専有面積と土地の割合、その落とし穴

共有持分についてお困りですか?

おすすめ3社をチェック

管理規約がないマンションの共有部分の持ち分:専有面積と土地の割合、その落とし穴

【背景】
小さなマンションに住んでいるのですが、管理規約がありません。共有部分(廊下や階段など)の持ち分について知りたいです。

【悩み】
共有部分の持ち分は、専有面積の割合で決まるのでしょうか?それとも、土地の持ち分と同じく、世帯数で均等に1/8になるのでしょうか?土地の持ち分は既に1/8と分かっているのですが、共有部分の持ち分が分からず困っています。

共有部分の持ち分は、原則として専有面積の割合で決まります。

回答と解説

テーマの基礎知識(定義や前提の説明)

マンションは、専有部分(個人が所有する部屋)と共有部分(廊下、階段、外壁など、全員で共有する部分)で構成されています。 マンションの所有形態は区分所有(くぶんしょゆう)といい、個々の部屋は「専有部分」として所有され、共有部分は区分所有者全員で共有します。 管理規約(かんりきやく)は、マンションの維持管理に関するルールを定めた規約で、区分所有者の権利義務を定めています。 管理規約がない場合でも、民法(みんぽう)や区分所有法(くぶんしょゆうほう)などの法律が適用されます。

今回のケースへの直接的な回答

管理規約がない場合でも、共有部分の持ち分は、原則として各区分所有者の専有部分の床面積の割合で決定されます。質問者様のマンションが土地の持ち分を世帯数で均等にしているからといって、共有部分の持ち分も同様に世帯数で均等に分けられるとは限りません。専有面積の割合が重要です。

関係する法律や制度がある場合は明記

この場合、関係する法律は民法と区分所有法です。民法は、共有に関する基本的なルールを定めており、区分所有法は、マンションの区分所有に関する具体的なルールを定めています。特に、区分所有法第12条は、共有部分の持分に関する規定を定めており、管理規約に特段の定めがない限り、専有部分の床面積の割合で共有持分が決定されるとされています。

誤解されがちなポイントの整理

土地の持ち分と共有部分の持ち分は必ずしも一致しません。土地の持ち分は、マンション全体の土地に対する各区分所有者の持分を示し、共有部分の持ち分は、マンションの共有部分に対する各区分所有者の持分を示します。 土地の持ち分が世帯数で均等に分けられているからといって、共有部分の持ち分も同様とは限らない点に注意が必要です。

実務的なアドバイスや具体例の紹介

例えば、Aさんの専有面積が50㎡、Bさんの専有面積が100㎡のマンションがあるとします。 総専有面積が150㎡の場合、Aさんの共有部分の持ち分は50㎡÷150㎡=1/3、Bさんの共有部分の持ち分は100㎡÷150㎡=2/3となります。 これは管理規約がない場合でも、法律上、この割合で共有部分の持ち分が決定されます。

専門家に相談すべき場合とその理由

マンションの共有部分の持ち分に関するトラブルは、複雑な法律問題に発展することがあります。 例えば、専有面積の算定方法に異議がある場合や、共有部分の修繕費用負担割合に問題がある場合などは、弁護士や不動産専門家(不動産鑑定士など)に相談することが重要です。 特に、複数の区分所有者間で意見が対立している場合は、専門家の介入が必要となるでしょう。

まとめ(今回の重要ポイントのおさらい)

管理規約がないマンションでも、共有部分の持ち分は原則として専有面積の割合で決定されます。土地の持ち分と共有部分の持ち分は必ずしも一致しません。 不明な点やトラブルが発生した場合は、弁護士や不動産専門家に相談することをおすすめします。 法律に基づいた適切な手続きを踏むことで、紛争を回避し、円滑なマンション運営に繋げることが大切です。

Editor's Picks

共有持分についてお困りですか?

おすすめ3社をチェック

pagetop