築24年実家の売却：一括買い取りから完了までの期間と注意点

一括買い取りと仲介売却の違い

不動産売却には大きく分けて、不動産会社が一括で買い取る「一括買い取り」と、不動産会社が仲介して買い手を探す「仲介売却」があります。 質問者様は遠方のため、内覧対応が難しいことから一括買い取りを選択されました。一括買い取りは、仲介売却と比べて売却期間が短く、手続きも比較的シンプルです。しかし、仲介売却に比べて売却価格が低くなる傾向があります。これは、不動産会社が買い取った後に転売する際の利益を考慮するためです。

一括買い取りの一般的な流れと期間

一括買い取りの流れは、大きく分けて以下のステップで構成されます。

• 1. 不動産会社への査定依頼： まずは、複数の不動産会社に査定を依頼し、価格を比較します。この段階で、物件の状況（築年数、状態、立地など）を詳しく説明する必要があります。
• 2. 見積もりと契約： 査定結果に基づき、不動産会社から買い取り価格の見積もりを受け取ります。価格に納得したら、売買契約を締結します。契約には、売買価格、決済日、その他重要な条件が記載されます。この契約書は、法律的に重要な文書なので、内容をよく理解した上で署名・捺印しましょう。
• 3. 必要書類の提出： 契約後、不動産会社が求める必要書類（登記簿謄本（とうきぼとじょうほん）(不動産の所有権を証明する書類)、印鑑証明書など）を提出します。 書類の準備には多少時間がかかる場合があるので、余裕を持って準備を進めましょう。
• 4. 決済： 売買代金の支払いを受け、所有権を不動産会社に移転します。決済は、通常銀行で行われ、司法書士などの専門家が立ち会うこともあります。この段階で、残債の精算や税金の処理なども行われます。

それぞれのステップにかかる期間は、不動産会社の対応や書類の準備状況によって変動しますが、通常、見積もりから完了まで2～3ヶ月程度が目安です。 ただし、物件の状況や手続きの複雑さによっては、さらに時間がかかる場合もあります。

関係する法律：宅地建物取引業法

不動産売買には、宅地建物取引業法（宅建業法）が適用されます。この法律は、不動産取引における不正行為を防ぎ、消費者の利益を守ることを目的としています。 不動産会社は、この法律に基づいて適切な取引を行う義務があります。契約前に、宅建業法に基づく重要事項説明書を受け取り、内容をよく理解することが大切です。

誤解されがちなポイント：一括買い取り価格

一括買い取りは、仲介売却に比べて価格が低くなる傾向があることは前述の通りです。しかし、必ずしも低い価格で買い取られるわけではありません。 不動産会社の査定方法や市場状況、物件の状態などによって価格が大きく変動します。複数の不動産会社から見積もりを取り、比較検討することが重要です。

実務的なアドバイス：複数業者への査定依頼

複数の不動産会社に査定を依頼することで、より適正な価格で売却できる可能性が高まります。 また、それぞれの不動産会社からの説明を比較することで、より信頼できる会社を選ぶことができます。 インターネットで検索したり、知人に相談したりして、複数の会社を見つけるようにしましょう。

専門家に相談すべき場合：複雑なケース

物件に抵当権（ていとうけん）（不動産を担保に融資を受けている状態）が付いている場合や、相続に関する複雑な問題がある場合などは、弁護士や税理士などの専門家に相談することをお勧めします。 専門家のアドバイスを受けることで、トラブルを回避し、スムーズに売却を進めることができます。

まとめ：計画的な売却を進めましょう

築24年の実家の売却は、時間と労力を要する作業です。 しかし、計画的に進めることで、スムーズに売却を完了させることができます。 複数の不動産会社に査定を依頼し、それぞれの説明をよく聞き、疑問点は解消してから契約を結ぶようにしましょう。 必要に応じて専門家のアドバイスを受けることも検討してください。 焦らず、じっくりと進めていきましょう。