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築32年賃貸マンション退去費用、コーキング代11.5万円は妥当? 15年入居者の疑問

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賃貸マンションを借りる際には、大家さん(貸主)と入居者(借主)の間で使用に関する契約(賃貸借契約)を結びます。この契約に基づいて、入居者は家賃を支払い、物件を使用する権利を得ます。
退去時には、物件を元の状態に戻す義務があります。これを「原状回復義務」と言います。ただし、通常の生活で生じる損耗(経年劣化)については、借主が負担する必要はありません。例えば、壁紙の日焼けや、家具の設置による床のへこみなどです。これらは、建物の価値を損なうものではないからです。
一方、借主の故意または過失(不注意)によって生じた損傷は、借主が修繕費用を負担するのが一般的です。例えば、タバコのヤニによる壁紙の変色や、物を落としてできた床の傷などです。
今回のケースでは、コーキング代11万5千円が高額であると感じるのも無理はありません。しかし、その金額が妥当かどうかは、いくつかの要素によって判断されます。
まず、コーキングの劣化が、借主の過失によるものなのか、それとも経年劣化なのかを判断する必要があります。15年間の入居であれば、コーキングの劣化が進んでいる可能性はあります。しかし、換気や清掃を行っていたという質問者の主張が事実であれば、手入れ不足が原因とは言い切れません。
次に、コーキングの打ち換えが必要な箇所や、その範囲が適切であるかを確認する必要があります。54箇所という数が妥当なのか、詳細な内訳(見積もり)を管理会社に提示してもらいましょう。見積もりには、どのような作業を行い、どのような材料を使用したのかが明記されているはずです。
入居時のチェックシートがないことは、非常に不利な状況です。しかし、退去時の状況を客観的に示す証拠があれば、交渉の材料になります。写真や動画を撮っておくことも有効です。
賃貸借契約に関する法律として、借地借家法があります。これは、借主の権利を保護し、不当な退去費用請求から守るための法律です。
国土交通省は、「原状回復をめぐるトラブルとガイドライン」というものを公表しています。これは、原状回復の費用負担に関する考え方を示したもので、裁判の際にも参考にされます。このガイドラインでは、経年劣化や通常の使用による損耗は、貸主が負担するのが原則とされています。
今回のケースでは、このガイドラインを参考に、コーキングの劣化が経年劣化によるものなのか、借主の過失によるものなのかを判断することになります。
退去費用に関して、よく誤解される点があります。それは、原状回復とハウスクリーニングの違いです。
ハウスクリーニングは、あくまでも部屋をきれいに清掃するものであり、原状回復とは異なります。原状回復は、物件を元の状態に戻すことであり、ハウスクリーニングだけでは済まない場合もあります。
今回のケースでは、ハウスクリーニング代は納得しているとのことですが、コーキング代は原状回復に含まれる修繕費用です。ハウスクリーニング代を支払ったからといって、原状回復義務がなくなるわけではありません。
退去費用に関するトラブルを解決するためには、交渉が重要になります。
まず、管理会社に対して、コーキング代の内訳(見積もり)を詳細に提示するように求めましょう。見積もりには、どのような作業を行い、どのような材料を使用したのかが明記されているはずです。内訳を確認することで、費用が妥当かどうかを判断できます。
次に、コーキングの劣化が、借主の過失によるものなのか、それとも経年劣化なのかを、客観的な証拠に基づいて主張しましょう。例えば、換気や清掃を行っていたことを示す証拠(写真、動画、清掃用品の領収書など)があれば、有効です。
管理会社との交渉がうまくいかない場合は、内容証明郵便を送ることも検討しましょう。内容証明郵便は、いつ、どのような内容の手紙を送ったかを証明するもので、法的効力はありませんが、相手にプレッシャーを与える効果があります。
それでも解決しない場合は、弁護士に相談することも検討しましょう。弁護士は、法的観点から問題点を分析し、適切なアドバイスをしてくれます。また、弁護士を通して交渉することで、より有利な条件で解決できる可能性があります。
以下のような場合は、専門家への相談を検討しましょう。
弁護士や不動産鑑定士に相談することで、専門的な知識に基づいたアドバイスを得ることができ、より適切な解決策を見つけることができます。
今回のケースでは、以下の点が重要です。
退去費用に関するトラブルは、事前の準備と、冷静な対応が重要です。今回の解説を参考に、納得のいく解決を目指してください。
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