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築50年アパートと傾斜ブロック塀:危険な隣地境界壁と所有者の責任について徹底解説

築50年近いアパートを所有しており、現在2階に1家族入居しています。アパート前の8段のブロック塀がアパートの方向に斜めに傾いていて、ヒビも多数入っています。この塀は私の所有ではなく、前の借家の大家さんの持ち主です。2年前にもヒビが入っていることを大家さんに伝えましたが、「業者に見てもらったが、壊す方が危ないと言われたので様子見ます」と言われました。しかし、今は更にひどくなり、ブロックが倒れそうなので再度連絡したところ、「2年前に見て様子見ってことになったのでこれで終わりにしてください。文句があるなら管理を頼んでいる不動産へ。」と一方的に電話を切られました。正直、塀の前にはアパートの柱もあるので、倒れたら住人が怪我をする可能性があり、建物も被害を受けます。そこで、不動産に言ったからといってどうにかしてくれるのでしょうか?結局大家さんに連絡がいくわけで意味のないような気がします。また、こちらに被害が出た場合、大家さんの責任や私の責任はどうなるのでしょうか?数年前父から相続したためよくわからないので詳しい方いらしたら教えて頂きたいです。よろしくお願いいたします。
隣地境界のブロック塀の危険性と責任は大家さんにあります。不動産会社に相談しても最終的には大家さんへの連絡となります。

隣地境界のブロック塀と所有者の責任:基礎知識

まず、隣接する土地を区切る塀(境界塀)の所有権は、誰が所有しているかによって責任が大きく変わってきます。 今回のケースでは、質問者さんのアパートと隣接する借家の大家さんがブロック塀の所有者であるとされています。 境界塀の所有者は、その塀の維持管理責任を負います。(民法234条)。老朽化や傾斜など、危険な状態にある場合、所有者は適切な措置をとる義務があります。 放置することで、隣地へ損害を与えた場合、損害賠償責任を負う可能性があります。

今回のケースへの直接的な回答

質問者さんのアパート前のブロック塀は、隣接する借家の大家さんの所有物であり、その維持管理責任は大家さんにあると言えます。不動産会社は管理業務を委託されているだけで、最終的な責任は大家さんにあることを理解しておきましょう。不動産会社に相談することは、大家さんへの連絡をスムーズにする手段の一つではありますが、不動産会社が直接的に塀の修繕を行うとは限りません。

関係する法律や制度

今回のケースでは、主に民法が関係してきます。民法234条は、境界の維持に関する規定を定めており、所有者は境界を維持する義務を負っています。また、塀の倒壊によって質問者さんのアパートに損害が発生した場合、不法行為責任(民法709条)が問われる可能性があります。これは、故意または過失によって他人に損害を与えた場合、損害賠償を負うというルールです。

誤解されがちなポイントの整理

「業者に見てもらったけど壊す方が危ないと言われた」という大家さんの発言は、危険性を放置するための言い訳になりかねません。 専門家の意見はあくまで現状の判断であり、危険性の推移や対策を検討する必要があることを示唆しているに過ぎません。 現状維持が安全であるとは限りません。 また、不動産会社に相談しても、大家さんの判断次第で対応が変わる可能性が高いことを理解しておくべきです。

実務的なアドバイスや具体例の紹介

まずは、ブロック塀の危険性を改めて大家さんに伝え、写真や動画などの証拠を提示することが重要です。 専門業者に改めて調査・見積もりを依頼し、その結果を大家さんに提示することで、修繕の必要性を客観的に示すことができます。 内容証明郵便で連絡することで、証拠を残すことも有効です。 それでも対応がない場合は、弁護士に相談し、法的措置を検討する必要があるかもしれません。

専門家に相談すべき場合とその理由

大家さんが修繕に応じない場合、または修繕費用負担の割合をめぐって意見が合わない場合は、弁護士や不動産専門家に相談することをお勧めします。専門家は法律に基づいた適切なアドバイスを行い、必要に応じて法的措置(訴訟など)をサポートしてくれます。 特に、アパートの損害や住人の怪我といった具体的な被害が発生する前に相談することで、より有利な解決策を導き出せる可能性が高まります。

まとめ(今回の重要ポイントのおさらい)

隣地境界のブロック塀の危険性と責任は、塀の所有者である大家さんにあります。不動産会社は管理業務を委託されているだけで、最終的な責任は大家さんにあることを理解しましょう。 危険性を改めて伝え、証拠を提示し、専門家の意見を参考に、大家さんと交渉することが重要です。 それでも解決しない場合は、弁護士などの専門家に相談することを検討しましょう。 放置すると、重大な事故につながる可能性があるため、早めの対応が求められます。

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