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築63年古家!借地権相続と持ち分売却で家族トラブル回避する方法【法定相続人からの脱却】

【背景】
* 築63年の借地権上の古家が、30年前亡くなった祖父名義のままです。
* 継母(75歳)が古家に居住し続け、相続登記を拒否しています。
* 8年前、実父が亡くなった際、自賠責保険金500万円を受け取りましたが、解体費名目で150万円を差し引かれました。
* 継母は、今後発生する解体費(約300万円)を相続人である私達に支払わせたいと考えています。
* その他の相続人は高齢で判断能力が乏しく、協力が得られません。
* 将来、自分の子供たちに迷惑をかけたくないので、自分の持ち分を売却して相続から外れたいと考えています。
* 不動産会社から、同様の物件を希望する人が23名いると連絡がありました。

【悩み】
自分の持ち分だけを売却して、この古家の相続から外れることは可能でしょうか? 法定相続人としての権利を放棄し、家族に迷惑をかけずに済む方法を知りたいです。

持ち分売却は可能ですが、他の相続人の承諾が必要です。

回答と解説

テーマの基礎知識:借地権と法定相続

まず、借地権とは、土地を所有する地主から土地を借りて、そこに建物を建てる権利のことです(賃借権の一種)。借地権は、土地の所有権とは別個の権利として存在します。 今回のケースでは、建物(古家)の所有権が問題となっています。

法定相続とは、法律で定められた相続人のことです。相続人が亡くなると、その財産は法定相続人に相続されます。相続人は、配偶者、子、父母、兄弟姉妹などです。相続の割合は、法律で決められています(民法第900条)。今回のケースでは、祖父の相続が問題となっており、相続人全員の合意が重要になります。

今回のケースへの直接的な回答

質問者様の持ち分だけを売却することは、原則としてできません。なぜなら、借地権上の建物は、共有財産(複数の相続人が所有する財産)だからです。共有財産を処分するには、原則として全共有者の同意が必要です。

関係する法律や制度

* **民法(特に相続に関する規定)**: 相続人の範囲、相続分、共有物の処分に関する規定が定められています。
* **不動産登記法**: 不動産に関する権利を登記することで、権利を明確にし、保護する制度です。

誤解されがちなポイントの整理

「自分の持ち分だけを売却したい」という気持ちはよく分かりますが、共有財産は簡単に分割・売却できません。他の相続人の同意なしに売却を進めると、法的トラブルに発展する可能性があります。

実務的なアドバイスや具体例の紹介

1. **相続登記の手続き**: まず、祖父の相続登記を行い、相続人の確定と各人の持分を明確にする必要があります。これは、売却を進める上で必須です。
2. **他の相続人との協議**: 継母や他の相続人と話し合い、売却について合意を得る必要があります。弁護士や司法書士に相談し、協議を円滑に進める方法を検討しましょう。
3. **遺産分割協議**: 相続人全員で協議し、遺産(この場合は古家)の分割方法を決める必要があります。売却が合意された場合、売却代金の分配方法も協議事項となります。
4. **裁判による解決**: 協議がまとまらない場合は、家庭裁判所に遺産分割調停を申し立てることができます。調停が不成立の場合は、訴訟という手段もあります。

専門家に相談すべき場合とその理由

今回のケースは、相続、不動産、法律の知識が必要となる複雑な問題です。相続人同士の感情的な対立も予想されるため、弁護士や司法書士に相談することを強くお勧めします。専門家は、法律に基づいた適切なアドバイスを行い、トラブルを回避するお手伝いをします。

まとめ(今回の重要ポイントのおさらい)

* 借地権上の建物の売却には、全相続人の同意が必要です。
* まずは相続登記を行い、相続人の持分を明確にする必要があります。
* 他の相続人との協議が不可欠であり、弁護士や司法書士の力を借りることを検討しましょう。
* 協議が難航する場合は、裁判による解決も視野に入れる必要があります。

相続問題は、感情的な問題と法律的な問題が複雑に絡み合っています。早めの専門家への相談が、トラブル回避と円満な解決につながります。

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