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簿記3級「見越し・繰延べ」仕訳問題の徹底解説!初心者向け

【背景】

  • 簿記3級の試験対策として、清算表からの仕訳問題に取り組んでいます。
  • 給料の未払い、受取家賃の前払い、受取利息の見越し計上に関する問題につまづいています。
  • テキストを読んでも、見越し(みこし)と繰延べ(くりのべ)の概念が理解できず、混乱しています。

【悩み】

  • それぞれの仕訳がなぜそのようになるのか、理解が深まらない。
  • 見越しと繰延べの基本的な考え方を具体的に知りたい。
  • 試験に向けて、この問題を確実に理解したい。

未払給料・未収利息は費用/収益計上、前払家賃は資産計上。見越し・繰延べの基本を押さえましょう。

テーマの基礎知識:見越しと繰延べとは?

簿記の世界では、お金の動きと期間を正確に合わせる「期間損益計算」という考え方があります。これは、1年間(または1ヶ月間など)の会社の成績を正しく計算するために重要です。

しかし、実際のお金の動きと、そのお金が意味する期間がずれることがあります。例えば、12月に働いた分の給料は、1月に支払われるかもしれません。このズレを調整するのが「見越し」と「繰延べ」です。

  • 見越し(みこし): まだ支払っていない、または受け取っていないけれど、その期間の費用や収益に計上すること。例えば、未払いの給料や、まだ受け取っていない利息などです。
  • 繰延べ(くりのべ): すでに支払った、または受け取ったけれど、まだその期間の費用や収益ではないものを調整すること。例えば、前払いした家賃や、前受けした家賃などです。

簡単に言うと、見越しは「まだだけど、今期の費用や収益にする」、繰延べは「もう払ったけど、まだ今期の費用や収益じゃない」というイメージです。

今回のケースへの直接的な回答:仕訳の考え方

ご質問の仕訳問題を一つずつ見ていきましょう。

① 給料の未払額は¥700である。

これは「未払いの給料」なので、見越しの仕訳を行います。給料は会社の費用なので、費用を計上する仕訳です。

  • 借方(かりかた):給料 700
  • 貸方(かしかた):未払給料 700

解説:まだ支払っていない給料(費用)を、当期の費用として計上します。未払いの給料は、将来支払う義務があるので、負債(ふさい)として計上します。

② 受取家賃の前払分は¥800である。

これは「受け取った家賃のうち、当期の家賃ではない部分」なので、繰延べの仕訳を行います。家賃収入は会社の収益なので、収益を調整する仕訳です。

  • 借方:受取家賃 800
  • 貸方:前受家賃 800

解説:すでに受け取った家賃のうち、当期の収益ではない部分を、当期の収益から減らします。前受けした家賃は、将来サービスを提供する義務があるので、負債として計上します。

③ 受取利息¥900を見越計上する。

これは「まだ受け取っていない利息」なので、見越しの仕訳を行います。利息は会社の収益なので、収益を計上する仕訳です。

  • 借方:未収利息 900
  • 貸方:受取利息 900

解説:まだ受け取っていない利息(収益)を、当期の収益として計上します。未収の利息は、将来受け取る権利があるので、資産として計上します。

関係する法律や制度:簿記のルール

簿記は、企業の経済活動を記録し、正しく報告するためのルールです。見越しや繰延べも、そのルールの一部です。

日本においては、企業の会計処理は「企業会計原則」という考え方に基づいています。これは法律ではありませんが、会計の専門家が守るべき基本的なルールとして広く認識されています。見越し・繰延べの考え方も、この企業会計原則に基づいています。

簿記3級の試験では、これらの会計ルールを理解し、正しく仕訳できるかを問われます。

誤解されがちなポイントの整理:勘定科目の選び方

見越しや繰延べの仕訳で、勘定科目(かんじょうかもく)の選び方に迷う人が多くいます。勘定科目とは、お金の動きを記録するための「名前」のことです。

誤解しやすいポイントを整理しましょう。

  • 未払費用と未払金の違い: 未払費用は、継続的に発生する費用(給料、家賃など)に使われます。未払金は、一時的な費用(備品購入など)に使われることが多いです。
  • 未収収益と未収入金の違い: 未収収益は、継続的に発生する収益(利息、家賃など)に使われます。未収入金は、一時的な収益(商品売買など)に使われることが多いです。
  • 前払費用と前払金の違い: 前払費用は、継続的に発生する費用(家賃、保険料など)に使われます。前払金は、一時的な費用(商品の仕入れなど)に使われることが多いです。
  • 前受収益と前受金の違い: 前受収益は、継続的に発生する収益(家賃、利息など)に使われます。前受金は、一時的な収益(商品の販売など)に使われることが多いです。

どの勘定科目を使うかは、取引の性質や頻度によって決まります。迷ったときは、テキストや問題集で使われている勘定科目を参考にしましょう。

実務的なアドバイスや具体例の紹介:理解を深める

見越し・繰延べの理解を深めるために、具体的な例を挙げてみましょう。

例1:給料の見越し

12月31日に、12月分の給料10万円を支払うとします。給料の支払いは翌月の15日です。この場合、12月31日の仕訳は以下のようになります。

  • 借方:給料 100,000
  • 貸方:未払給料 100,000

1月15日に給料を支払ったときの仕訳は以下のようになります。

  • 借方:未払給料 100,000
  • 貸方:現金預金 100,000

12月31日に見越し計上することで、12月分の給料を12月の費用として正しく計上できます。1月15日の支払いは、すでに計上済みの費用を支払っただけなので、改めて費用を計上する必要はありません。

例2:家賃の前払い

12月1日に、12月分の家賃5万円を支払ったとします。この場合、12月31日の仕訳は以下のようになります。

  • 借方:前払家賃 50,000
  • 貸方:現金預金 50,000

12月31日には、12月分の家賃を費用として計上します。

  • 借方:支払家賃 50,000
  • 貸方:前払家賃 50,000

12月1日に全額支払った家賃のうち、12月分の家賃だけを当期の費用として計上し、残りの金額は「前払家賃」として資産に計上します。

これらの例を通して、見越し・繰延べが、期間損益計算を正しく行うために不可欠な処理であることを理解しましょう。

専門家に相談すべき場合とその理由

簿記の学習は、独学でも十分可能です。しかし、どうしても理解できない場合や、より高度な知識を習得したい場合は、専門家への相談を検討しましょう。

  • 税理士: 企業の会計処理や税務に関する専門家です。複雑な会計処理や税金の計算について、的確なアドバイスをもらえます。
  • 公認会計士: 企業の財務諸表の監査を行う専門家です。会計基準や会計知識について、深い知識を持っています。
  • 簿記の先生やスクールの講師: 簿記の基礎から応用まで、丁寧に教えてくれます。試験対策もサポートしてくれます。

専門家に相談することで、理解が深まり、より効率的に学習を進めることができます。また、間違った解釈を防ぎ、正確な知識を身につけることができます。

まとめ:今回の重要ポイントのおさらい

今回の重要なポイントをまとめます。

  • 見越しと繰延べの基本: 見越しは「まだだけど、今期の費用や収益にする」、繰延べは「もう払ったけど、まだ今期の費用や収益じゃない」
  • 仕訳の考え方: 未払給料は費用計上、受取家賃の前払いは収益の繰延べ、受取利息は見越し計上
  • 勘定科目の選び方: 勘定科目は、取引の性質や頻度によって使い分けます。
  • 理解を深める: 具体的な例を参考に、見越し・繰延べの考え方を理解しましょう。
  • 専門家への相談: 難しい場合は、専門家への相談も検討しましょう。

見越し・繰延べは、簿記の基礎であり、非常に重要な概念です。今回の解説を参考に、しっかりと理解して、試験に臨んでください。頑張ってください!

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