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結婚前の貯金で頭金、ローン完済後の返還請求…妻の主張は法的根拠はある?

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妻が結婚前に貯めていたお金を頭金として出した分を、返還しなければいけないのかどうか、法律的にどうなのか知りたいです。また、今後もこのような状況が続くことが不安です。
まず、不動産の名義が共有になっているということは、その不動産の所有権をあなたと奥様で共有しているということです。共有の割合は特に指定がない限り、法律上は2分の1ずつとなります。(民法247条)。 つまり、マンションはあなたと奥様の共有財産であり、それぞれが所有権の半分を有している状態です。
奥様は、結婚前に貯めたお金を頭金として出資した分を返してほしいと主張されていますが、法律上、必ずしも返還義務はありません。 頭金を出したという事実だけでは、返還請求できる権利が発生するとは限りません。
このケースで関係する法律は主に民法です。特に、夫婦間の財産分与に関する規定(民法760条)が関連します。しかし、ローン完済時点で財産分与の話し合いは既に完了していると考えられます。 奥様の主張は、あくまで頭金の出資分を「返還」したいというものであり、財産分与とは異なります。
よくある誤解として、「頭金を出したから、その分は自分のもの」という考えがあります。しかし、これは必ずしも正しくありません。 頭金を出したという事実と、その後のローン返済、そして共有名義という事実を総合的に判断する必要があります。 奥様の結婚前の貯金が、あくまで頭金の一部としてマンションの購入に充てられたという点、そしてローン返済はあなたが全て負担したという点が重要です。
例えば、頭金として奥様が1000万円出し、あなたがローンを1000万円支払ったとします。この場合、名義が共有であれば、マンションの価値が2000万円以上であれば、奥様が1000万円を返還請求することは難しいでしょう。しかし、マンションの価値が1000万円以下であれば、奥様の主張に一定の法的根拠が出てくる可能性があります。 また、当初から頭金の出資割合と、将来の返還に関する合意書があれば、その内容に従うことになります。
今回のケースは、夫婦間の感情的な問題と法律的な問題が複雑に絡み合っています。 話し合いが難航し、合意に至らない場合、弁護士などの専門家に相談することが重要です。専門家は、状況を客観的に判断し、適切な解決策を提案してくれます。 特に、将来的な夫婦関係に影響を与える可能性があるため、早めの相談がおすすめです。
* マンションの名義が共有であること、ローン完済済みであることは重要な事実です。
* 頭金を出しただけでは、必ずしも返還請求できる権利があるとは限りません。
* 夫婦間の合意が重要であり、合意が得られない場合は弁護士などの専門家に相談しましょう。
* 頭金の出資割合や返還に関する合意書があれば、その内容に従う必要があります。
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