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結婚10年目、2軒の住宅ローンと財産分与:複雑なケースの解決策

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古い中古住宅は私名義で、頭金と繰り上げ返済に多額の私費を使用しています。新しい住宅は主人名義ですが、頭金にも私費を使用しています。離婚時の財産分与について、私の支払ったお金をどのように考慮すれば良いのか分かりません。古い家と新しい家のどちらに住むことになっても、ローンが残っているため、財産分与の計算方法に悩んでいます。
離婚に際して、夫婦で築いた財産は、原則として半分ずつ分割されます(民法760条)。これを財産分与と言います。 財産には、預貯金、不動産、株式など、あらゆるものが含まれます。 今回のケースでは、2つの不動産とそれぞれのローンが重要なポイントになります。 不動産の評価額からローン残債を差し引いた「純粋な財産価値」を算出し、それを2で割るのが基本的な計算方法です。しかし、実際にはもっと複雑な要素が絡んできます。
ご質問のケースでは、単純に不動産の評価額を2で割るだけでは不公平が生じます。なぜなら、ご自身が頭金や繰り上げ返済に多額の資金を投入しているからです。 古い住宅の頭金100万円、繰り上げ返済500万円、新築住宅の頭金250万円は、明らかにあなたの貢献です。これらの金額は、財産分与の際に考慮されるべき「特別の事情」として主張できます。
財産分与は民法760条に規定されています。 具体的な計算方法は法律で定められていませんが、裁判例や判例を参考に、公平な分割を目指します。 また、住宅ローンの残債についても、誰がどの程度負担すべきか、協議によって決定する必要があります。 協議がまとまらない場合は、家庭裁判所に調停を申し立てることができます。
よくある誤解として、「名義が誰になっているか」が全てではありません。 名義があなたになっていても、あなたが資金を負担している割合を考慮しなければ、不公平な結果になります。 また、新築住宅の頭金にあなたの資金が使われたとしても、名義がご主人であるため、あなたの持ち分が自動的に半分になるわけではありません。 これらの点を明確に主張することが重要です。
まず、それぞれの不動産の現在の時価(市場価格)を不動産鑑定士に評価してもらうことをお勧めします。 次に、古い住宅と新築住宅のローン残債を明確にします。 そして、あなたが拠出した金額(頭金と繰り上げ返済)を具体的に示し、それらを考慮した上で、公平な財産分与の方法を検討します。 例えば、古い住宅をあなたに、新築住宅をご主人に割り当て、ローン残債を考慮した上で、あなたが拠出した金額を精算する方法などが考えられます。 弁護士や司法書士などの専門家のアドバイスを受けることで、より有利な条件で離婚を進めることができるでしょう。
財産分与は複雑な問題であり、ご自身だけで解決するのは困難な場合があります。 特に、高額な不動産が絡むケースでは、専門家のアドバイスが不可欠です。 協議が難航したり、相手方が不当な主張をしてきたりする場合は、弁護士に相談することを強くお勧めします。弁護士は、あなたの権利を保護し、最適な解決策を導き出すお手伝いをしてくれます。
離婚における財産分与は、名義ではなく、それぞれの貢献度を考慮して行われるべきです。 あなたの拠出した資金は、重要な主張材料となります。 不動産の評価、ローン残債、あなたの資金拠出額を明確にし、必要に応じて弁護士などの専門家に相談することで、より良い解決策を見つけることができるでしょう。 公平な分割を目指し、落ち着いて対応を進めてください。
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