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老朽化マンションの修繕義務と賃貸者の権利:道路拡張による取り壊し予定物件における修繕責任

質問の概要

【背景】
* 築30年以上の賃貸マンション(12世帯)に15年間居住。
* 平成25~26年度に道路拡張のためマンション取り壊し予定。(市、不動産、管理人からは詳細説明なし)
* 約1年前から、地震や台風で外壁が剥がれ落ち、3~20cmの破片が落下。
* 小学生や幼児も居住しており、安全上の危険性が高い。
* 台風17号で共同アンテナが破損し、9世帯がテレビ視聴不可。
* 所有者社長は「一年後には潰すマンションにお金はかけられない」と修繕を拒否。
* 雨漏りなども発生している。

【悩み】
マンションの老朽化による危険性(外壁崩落、アンテナ破損、雨漏り)に対し、所有者には修繕義務があるのか?賃貸者側として、修繕を求める法的根拠はあるのか?どこまで修繕義務が適用されるのか知りたい。

短い回答

賃貸借契約に基づき、安全な居住を確保する義務が大家(所有者)にあります。危険な状態であれば、修繕請求できます。

テーマの基礎知識:賃貸借契約と修繕義務

賃貸借契約とは、大家(貸主)が借主に物件を貸し、借主が賃料を支払う契約です(民法第600条)。この契約には、大家には「瑕疵担保責任(かしたんぽせきにん)」という重要な義務があります。これは、物件に欠陥(瑕疵)があった場合、大家はそれを修繕する責任を負うということです。

しかし、この責任は、契約時に存在していた欠陥に限定されるのが一般的です。今回のケースのように、経年劣化による損傷は、必ずしも大家の修繕義務を発生させるとは限りません。

重要なのは、その損傷が「居住の安全を脅かすような危険な状態」にあるかどうかです。今回の外壁崩落は、まさにこの危険な状態に該当する可能性が高いです。

今回のケースへの直接的な回答:危険な状態の修繕義務

今回のケースでは、外壁の崩落による危険性、共同アンテナの破損による生活上の支障は、大家の修繕義務に該当する可能性が高いです。

特に、小さなお子さんを含む多くの世帯が居住するマンションにおいて、外壁の崩落は重大な安全上の問題です。 「一年後に取り壊す」という理由で、危険な状態を放置することは、大家の責任を免れる理由にはなりません。

関係する法律や制度:民法、消費者契約法

今回の問題は、主に民法の賃貸借に関する規定と、消費者契約法が関係してきます。

民法では、前述の瑕疵担保責任に加え、借主は「安全な居住を確保する権利」を持ちます。大家は、この権利を侵害するような状態を放置することはできません。

消費者契約法は、事業者(大家)と消費者(借主)間の契約における不公平な条項を無効とするなど、消費者の保護を目的としています。大家の対応が著しく不当だと判断されれば、消費者契約法に基づいた対応も考えられます。

誤解されがちなポイント:取り壊し予定物件だから修繕不要ではない

「一年後に取り壊すから修繕は不要」という大家の主張は、誤解です。取り壊し予定であっても、居住者が安全に生活できる状態を維持する責任は、契約期間中は大家にあります。危険な状態を放置することで、借主が怪我をしたり、損害を被ったりした場合、大家は責任を問われる可能性があります。

実務的なアドバイスや具体例の紹介:具体的な行動

1. **書面での修繕請求:** 内容証明郵便で、具体的な損傷箇所、危険性、修繕要求を明確に記載して、大家に送付しましょう。証拠として、写真や動画を添付すると効果的です。
2. **管理会社への連絡:** 管理会社を通して再度、修繕を依頼しましょう。
3. **弁護士や専門家への相談:** 大家との交渉が難航する場合は、弁護士や不動産専門家に相談することをお勧めします。専門家の介入により、交渉がスムーズに進み、解決策が見つかる可能性が高まります。
4. **自治体への相談:** 市町村の住宅相談窓口や、消費者センターにも相談してみましょう。

専門家に相談すべき場合とその理由:交渉が難航する場合

大家との交渉が難航したり、法的措置が必要になったりする場合は、弁護士や不動産専門家に相談することが重要です。専門家は、法律に基づいた適切なアドバイスを行い、必要に応じて訴訟などの法的措置をサポートしてくれます。

まとめ:安全な居住環境の確保は借主の権利

賃貸借契約において、安全な居住環境の確保は借主の重要な権利です。大家には、危険な状態を放置せず、適切な修繕を行う義務があります。 取り壊し予定であっても、契約期間中は安全な居住環境を維持する責任は大家にあることを理解しておきましょう。 交渉が難航する場合は、専門家の力を借りることを検討してください。

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