自己破産って何?基礎知識をわかりやすく解説
自己破産とは、借金が返済できなくなった人が、裁判所に申し立てて、原則としてすべての借金の支払いを免除してもらうための手続きです。簡単に言うと、「借金を帳消しにする」ための制度です。ただし、自己破産をすると、一定の財産(現金や高価なものなど)は手放す必要があり、信用情報(クレジットカードの利用状況など)に記録が残り、一定期間、新たな借入やクレジットカードの利用ができなくなるなどの制限があります。
自己破産は、借金で苦しんでいる人々が、生活を立て直すための重要なセーフティネット(安全網)です。しかし、安易に利用できるものではなく、様々な条件や手続きを理解しておく必要があります。
自己破産の手続きは自分でもできる?
自己破産の手続きは、法律の知識が必要となるため、弁護士や司法書士などの専門家に依頼するのが一般的です。専門家は、自己破産の手続きをスムーズに進めるためのアドバイスやサポートを提供してくれます。書類の作成や裁判所とのやり取りも代行してくれるため、手続きの負担を大幅に減らすことができます。
法律上は、自己破産の手続きを自分で行うことも可能です(これを「自己破産申立人」といいます)。しかし、専門的な知識がないと、書類の不備や手続きの遅延などが起こりやすくなります。また、裁判所とのやり取りも複雑で、精神的な負担も大きくなる可能性があります。ご自身の状況をよく見極め、専門家への相談も検討することをおすすめします。
住宅ローンが残っている自宅はどうなるの?
ご友人のご自宅に住宅ローンの借入金が残っており、現在の資産価値が借入価格よりも低い場合、自己破産の手続きを行うと、その自宅は原則として手放すことになります。これは、住宅ローンを借りている金融機関(この場合は住宅金融公庫)が、担保として設定している抵当権(抵当権とは、お金を貸した人が、万が一返済が滞った場合に、その財産を売って貸したお金を回収できる権利のこと)を実行するためです。
ただし、いくつかの例外があります。例えば、自宅の価値が低い場合(住宅ローンの残高よりも低い場合)や、自宅に住み続けたいという強い意思がある場合、任意売却という方法が検討されることもあります。任意売却とは、債権者(お金を貸した人)の同意を得て、市場で自宅を売却する方法です。この場合、競売よりも高い価格で売却できる可能性があり、残った借金を減らすこともできます。
保証人になっているとどうなる?
ご友人が、ご主人のサラ金からの借金の一部について保証人になっている場合、ご主人が自己破産の手続きを完了しても、保証人であるご友人に支払い義務が発生する可能性があります。
保証人とは、借金をした人が返済できなくなった場合に、代わりに返済する義務を負う人のことです。自己破産は、あくまでも借金をした本人(債務者)の借金を帳消しにするものであり、保証人の支払い義務は消滅しません。したがって、ご友人は、サラ金から借金の返済を求められることになります。
保証人としての責任を負う場合、ご友人は、自身の収入や財産から借金を返済していくことになります。返済が難しい場合は、ご友人も自己破産を検討する必要が出てくるかもしれません。保証人になることは、非常に重い責任を伴う行為であることを理解しておく必要があります。
自己破産に関係する法律や制度
自己破産に関する主な法律は、破産法です。破産法は、自己破産の手続きや、破産者の財産の管理、債権者への配当などについて定めています。また、民事再生法や特定調停など、自己破産以外の債務整理の方法も存在します。
自己破産の手続きは、裁判所で行われます。裁判所は、破産者の財産状況や借金の状況などを調査し、自己破産を認めるかどうかを判断します。自己破産が認められると、原則としてすべての借金の支払いが免除されます。
自己破産で誤解されがちなポイント
自己破産について、多くの人が誤解している点があります。まず、自己破産をすると、すべての財産を失うわけではありません。生活に必要な最低限の財産(現金、預貯金の一部、生活用品など)は、手元に残すことができます。
また、自己破産をすると、戸籍や住民票に記録が残るという誤解もありますが、これは事実ではありません。自己破産の情報は、信用情報機関に記録され、一定期間(5~10年程度)は、新たな借入やクレジットカードの利用ができなくなるなどの影響がありますが、戸籍や住民票に記録されることはありません。
自己破産に関する実務的なアドバイスと具体例
自己破産を検討している場合は、まずは専門家(弁護士や司法書士)に相談することをおすすめします。専門家は、個別の状況に合わせて、最適な解決策を提案してくれます。相談料は無料の場合もありますので、複数の専門家に相談してみるのも良いでしょう。
自己破産の手続きを進める際には、正確な情報を提供することが重要です。借金の総額、債権者(お金を貸した人)の名前、財産の状況などを、正直に申告する必要があります。また、裁判所や専門家からの指示には、きちんと従うようにしましょう。
自己破産の手続きが完了した後も、生活を立て直すためには、計画的な家計管理や、収入を増やすための努力が必要です。自己破産は、あくまでもスタートラインであり、そこから新しい生活を築いていくことが大切です。
専門家に相談すべき場合とその理由
自己破産に関する問題は、複雑で専門的な知識が必要となるため、専門家への相談は非常に重要です。特に、以下のような場合は、必ず専門家に相談することをおすすめします。
- 借金の総額が大きく、返済の見込みがない場合
- 複数の債権者から取り立てを受けている場合
- 自宅などの重要な財産を抱えている場合
- 保証人になっている場合
専門家は、自己破産の手続きだけでなく、債務整理に関する様々な選択肢(任意整理、民事再生など)を提案し、最適な解決策を見つけるためのサポートをしてくれます。一人で悩まず、専門家の力を借りて、問題解決を目指しましょう。
今回の重要ポイントのおさらい
今回の質問に対する重要なポイントをまとめます。
- 自己破産は専門家への依頼が一般的。
- 住宅ローンが残っている自宅は、原則として手放すことになる。
- 保証人は、自己破産後も借金の返済義務を負う可能性がある。
- 自己破産を検討する際は、専門家への相談が不可欠。
自己破産は、人生における大きな転換点です。正しい知識と適切な対応によって、新たな一歩を踏み出すことができます。

