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自己破産を考えている父親と、相続した財産を持つ母親。自己破産は可能?

質問の概要:

【背景】

  • 父親が200万円の借金を抱え、収入は0円。
  • 父親は借り家住まいで、中古物件付きの土地、価値のない土地、普通乗用車を所有。
  • 母親は最近、祖母の家を相続。月給は約10万円。
  • 父親は年金受給予定だが、金額は少ない見込み。
  • 母親は土地を売って借金返済を提案するも、父親は自己破産を検討。

【悩み】

  • 母親に財産がある場合、父親は自己破産できないのではないかと不安。
  • 父親が家族の言うことを聞かないため、どのように対応すべきか困っている。
自己破産は可能ですが、所有財産や相続財産の影響を受けます。弁護士への相談が最善です。

自己破産に関する基礎知識

自己破産とは、借金を返済できなくなった人が、裁判所に申し立てて、借金の支払いを免除してもらう(免責(めんせき))ための手続きです。簡単に言うと、借金から「解放」されるための制度です。

しかし、自己破産は単に借金を帳消しにするだけではありません。自己破産をすると、一定期間、一部の職業に就けなくなったり、信用情報機関に情報が登録され、新たな借入やクレジットカードの利用が難しくなったりするなどのデメリットもあります。

自己破産の手続きには、裁判所が選任する破産管財人(はさんかんざいにん)が、破産者の財産を調査し、債権者(お金を貸した人)への配当を行う「管財事件」と、破産者の財産が少ない場合などに行われる「同時廃止事件」があります。管財事件の場合、破産管財人の費用がかかるため、手続き費用が高くなる傾向があります。

今回のケースへの直接的な回答

今回のケースでは、父親が自己破産を検討しており、母親が相続した財産があるという状況です。自己破産は、借金をした本人(この場合は父親)が、借金を返済できなくなった場合に利用できる手続きです。

母親が相続した財産は、原則として父親の自己破産には直接的な影響を与えません。ただし、母親が父親の借金の保証人になっている場合や、父親が母親の財産を隠して自己破産しようとする場合は、問題が生じる可能性があります。

父親が所有している財産(中古物件付きの土地、価値のない土地、普通乗用車)は、自己破産の手続きの中で、どのように扱われるかが重要です。これらの財産は、原則として換価(かんか:お金に換えること)されて、債権者への弁済に充てられます。

父親が年金を受給する場合、年金自体は原則として差押えの対象にはなりませんが、年金からの収入も考慮して、自己破産の可否や免責の可否が判断されることがあります。

関係する法律や制度

自己破産に関する主な法律は、破産法です。破産法は、自己破産の手続きや、破産者の財産の管理、債権者への配当などについて定めています。

また、民法は、相続に関するルールを定めています。今回のケースでは、母親が相続した財産が、自己破産にどのように影響するのかを考える上で、民法の知識も必要になります。

自己破産の手続きにおいては、裁判所の判断や、弁護士の専門的な知識が必要となるため、これらの法律を理解しているだけでは対応が難しい場合があります。

誤解されがちなポイント

自己破産について、よくある誤解をいくつか整理しましょう。

  • 自己破産をすれば、すべての借金が帳消しになるわけではない。 破産法では、免責されない債権(非免責債権(ひめんせきさいけん))が定められています。税金や、悪意による不法行為に基づく損害賠償請求権などが該当します。
  • 自己破産をすると、すべての財産を失うわけではない。 破産者は、一定の財産(99万円以下の現金、生活に必要な家財道具など)を保持することができます。
  • 自己破産は、誰でもできるわけではない。 裁判所は、破産者に免責不許可事由(めんせきふきょかじゆう)があると、免責を許可しないことがあります。ギャンブルや浪費による借金、財産の隠匿などが該当します。

今回のケースでは、父親が自己破産を検討しているものの、財産状況や借金の原因などによっては、自己破産が認められない可能性や、免責が認められない可能性もあります。また、自己破産の手続きは複雑であり、専門的な知識が必要です。

実務的なアドバイスと具体例

今回のケースで、父親が自己破産を検討している場合、以下のようなステップで進めることが考えられます。

  1. 弁護士への相談: まずは、債務整理(さいむせいり)に詳しい弁護士に相談し、自己破産の可能性や、他の債務整理の方法(任意整理、個人再生など)についてアドバイスを受けます。弁護士は、父親の財産状況や借金の状況を詳しく調査し、最適な解決策を提案します。
  2. 財産状況の把握: 父親の財産(土地、家、車など)を正確に把握し、その価値を評価します。不動産鑑定士(ふどうさんかんていし)に依頼して、土地や建物の価値を評価することも検討します。
  3. 債権者との交渉: 弁護士が、債権者との間で、自己破産の手続きを進めるための交渉を行います。
  4. 自己破産の申し立て: 弁護士が、裁判所に自己破産の申し立てを行います。
  5. 破産手続きの進行: 裁判所は、破産管財人を選任し、財産の調査や債権者への配当を行います。
  6. 免責許可の決定: 裁判所は、破産者の免責を許可するかどうかを決定します。免責が許可されれば、借金の支払いが免除されます。

例えば、父親が所有している中古物件付きの土地について、売却しても借金を完済できない場合、自己破産の手続きの中で、その土地を売却し、売却代金を債権者への弁済に充てることになります。もし、土地の価値が低い場合は、破産管財人が、その土地を放棄することもあります。

専門家に相談すべき場合とその理由

今回のケースでは、父親が自己破産を検討しており、家族も問題を抱えているため、必ず弁護士に相談するべきです。

弁護士に相談するメリットは、以下の通りです。

  • 専門的な知識と経験: 弁護士は、自己破産に関する専門的な知識を持っており、個別の状況に応じた最適なアドバイスを提供できます。
  • 手続きの代行: 弁護士は、自己破産の手続きを代行し、書類作成や裁判所とのやり取りをスムーズに進めることができます。
  • 債権者との交渉: 弁護士は、債権者との間で、自己破産の手続きを進めるための交渉を行うことができます。
  • 法的アドバイス: 弁護士は、自己破産に関する法的アドバイスを提供し、家族が抱える問題を解決するためのサポートを行います。

また、自己破産の手続きは複雑であり、専門的な知識がないと、適切な対応ができない可能性があります。弁護士に相談することで、手続きをスムーズに進め、不利益を回避することができます。

さらに、父親が家族の言うことを聞かないという問題についても、弁護士は、客観的な立場から、父親に自己破産の手続きを進めることのメリットやデメリットを説明し、家族が抱える問題を解決するためのアドバイスを提供することができます。

まとめ

今回の重要なポイントをまとめます。

  • 父親は自己破産が可能ですが、財産状況や借金の原因によって結果は異なります。
  • 母親が相続した財産は、原則として父親の自己破産に直接的な影響を与えません。
  • 父親が所有する財産は、自己破産の手続きの中で換価され、債権者への弁済に充てられます。
  • 自己破産の手続きは複雑であり、必ず弁護士に相談しましょう。
  • 弁護士は、自己破産に関する専門的な知識と経験を持ち、個別の状況に応じた最適なアドバイスを提供し、手続きを代行します。

自己破産は、人生における大きな決断です。専門家のアドバイスを受け、慎重に進めることが重要です。

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